(本文3段落目の脱字を補いました。)

[東京 30日 ロイター] - 日立製作所は30日、保有する日立Astemo(アステモ)株式の一部をホンダと日立アステモに譲渡すると発表した。譲渡価額の総額は約1580億円。日立アステモは、JICキャピタルに種類株を発行して調達した資金の一部で日立から自己株式の一部を取得する。日立アステモは、新規上場(IPO)も視野に入れる。

日立とホンダが対等な立場となり、JICキャピタルが新たに参画することで、日立アステモの成長と企業価値向上を図る。議決権比率は現在の日立66.6%、ホンダ33.4%が、日立40%、ホンダ40%、JICキャピタル20%に変更される。日立アステモは9月に予定する取引実行によって日立の持分法適用会社になり、連結対象から外れる。

ホンダは、保有する日立アステモ電動機システムズ株式を現物出資し、日立アステモが新たに発行する普通株式を引き受ける。日立アステモは、日立アステモ電動機システムズを完全子会社とし、グループ全体の電動パワートレーン戦略の効率化や競争力強化を図る。

日立は、2024年3月期の個別決算で特別利益として関係会社株式売却益約1080億円、連結決算でその他の収益として事業再編等利益約940億円を、それぞれ計上する予定としている。