2023/3/24

【深井×朝倉祐介】日本人に必要なのは、アニマルスピリッツ

深井 龍之介

野村 高文

COTEN代表の深井龍之介さんがホストを務める連続対談「a scope」。昨年好評を博した第1章「リベラルアーツ編」は、その後対談が書籍化された。

第2章「資本主義の未来編」では、毎回第一線で活躍する論客をゲストに迎え、近年顕在化してきた資本主義をめぐるさまざまな問いに挑む。

資本主義は悪なのか、はたまた限界を迎えているのか──。

9人目のゲストは、アニマルスピリッツ代表パートナーの朝倉祐介さん。

ミクシィの代表取締役社長兼CEOを退任後、投資ファンドのシニフィアン、アニマルスピリッツを創業。累計6万部の著書『ファイナンス思考』はファイナンスを学びたいビジネスパーソンの必読書となっている。

上場企業の経営を経てスタートアップに投資する朝倉氏は、機能不全を起こしている日本の資本主義をどのようにして変えようとしているのか、お聞きした。

本企画はPodcastで「完全版」を無料配信します。深井さんと朝倉さんの対談を全4回で配信。第1回、第2回、第3回、第4回はリンク先からお聞きください。

INDEX

• スタートアップは起爆剤
• 難しくても、立ち向かえ
• 起業精神を育む教育を

スタートアップは起爆剤

──前編では、今の資本主義の仕組み以上にフェアで優れたものはないけれど、うまく機能していないのが課題だというお話を伺いました。日本社会で資本主義を少しでも機能させるために、朝倉さんが取り組んでいることを教えてください。

コメント

選択しているユーザー

• 佐藤 元則

  NCB Lab. 代表

  ・2023年03月24日

  金儲けが起業の原点だとすると、金儲けの人たちが集まってくる。ビジョンが原点の起業には、そのビジョンに賛同する人たちが集まってくる。この違いは大きいですね。
  
  金儲けが目的の人は、儲からないとわかった瞬間に諦めてしまう。ビジョンを実現しようとする人は、失敗を繰り返しても、最後まで諦めない。

注目のコメント

• 朝倉 祐介

  アニマルスピリッツ 代表パートナー

  ・2023年03月24日

  連日、GPT-4をはじめとしたAIの話題を目にしますが、日本の教育に照らし合わせると「前にならえ」というプロンプトを義務教育の9年間浴び続けた結果、工業化社会に最適化して過学習し、自らの頭で考えることができない人工知能を大量生産しているように感じられてなりません。
  これでは起業家が多く生まれることはありませんし、資本主義の原型であるスタートアップが多く生まれることを望むのは厳しいと思います。
  理屈、理論も大事ですが、それよりもいかにして野心、血気、アニマルスピリッツを取り戻すか。それが問題だと思う次第です。
  
  本稿では前後編を通してコテン深井さん、クロニクル野村さんと「資本主義の限界」をテーマにお話ししましたが、私自身は耐用年数を過ぎて限界を迎えているのは、資本主義よりも民主主義だと考えています。
  ただ資本主義を軸に話していて改めて感じたことは、自身はスタートアップの支援を通じた社会変革に身を投じるものの、国の人口構造、近隣の国際情勢、地球環境など、ポジティブな未来のイメージを描きづらい今、世の中により求められているのは、事業を起こす起業家以上に、人々の内面の救済に携わる宗教家や、強者の世界認識の転換を促す哲学者ではないかということです。
• 永濱 利廣

  第一生命経済研究所 首席エコノミスト

  ・2023年03月24日

  マクロ的にはバブル崩壊以降の誤ったマクロ政策運営、ミクロ的にはライブドア事件のけしからん罪によって、日本人のアニマルスピリッツがそがれてしまったと思います。
• 冨岡 久美子

  NewsPicks 記者

  ・2023年03月24日

  深井さんと朝倉さんとの対談の後編です。
  個人的には、なぜ、朝倉さんがスタートアップに投資を続けるのか。答えの一つが、日本人の居場所である日本、地域文化を守りたいとおっしゃっていたのが印象的でした。
  
  読者の皆様はどんな言葉が印象に残りましたか。ぜひご一読ください。