2023/2/13

【大課題】なぜ、メタは生成系AIブームに乗り損ねたのか

「ChatGPT」の勢いが止まらない。
その公開から2カ月でユーザーは1億人を超えた。消費者向けアプリとして歴史上、最も急速に成長しているという分析もあり、世界中の熱視線を集めている。
これに対抗して、グーグルは6日にAIチャットボット「Bard(バード)」を発表。
ところが、デモで見せたAIチャットボットとのやりとりに不正確な回答があったことを受け、株価は一時9%下落した。
写真:NurPhoto / Contributor / Getty Images
ChatGPTも、Bardも完璧なツールではない。壮大な文章を書いたかと思えば、誰もがわかる簡単なミスを犯す上では同じだ。
しかし、これまでの反応はグーグルにとってより辛辣なものとなっている。そして同じような境遇に置かれているもう一つの巨大IT企業がある、フェイスブックを運営するメタだ。
メタはChatGPTが登場する2週間前に、独自のAIチャットボットを公開していた。しかし、3日で削除する事態に追い込まれてしまったのだ。
AIチャットボット開発競争の中で、メタの存在感は非常に薄い、それはなぜなのか。大企業ゆえの困難をレポートする、ニューヨーク・タイムズの記事を紹介する。
INDEX
  • 「3日で撤退」の真相
  • 巨大IT企業に吹く強風
  • 生成系AIとメタバース
  • 安全すぎるボットはつまらない
  • AIを製品にどう使うのか

「3日で撤退」の真相