「火星より寒い」米東部で-77℃ 史上最低の“体感温度”記録
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この見出しはよく読むと体感温度であり、すなわち気温からさらに風速による体感温度の低下を加味していることになります(英語ではwind chill indexという用語を用います)。今回の最低気温は-46℉(-43.3℃)、これに風速127mph(56.7m/s)を加えた体感温度が-108℉(-77.8℃)になったというニュースです。
写真にあるワシントン山は米北東部での最高峰(1917m)で、アラスカを除く米国では最も高緯度にある山ということができます。ボストンの北およそ200kmにある山ですが、1944年にIMFが設立され米ドルを国際基軸通貨と位置づけたブレトン・ウッズ協定が締結されたのがこの山のふもとだというとピンとくる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回の寒気は、カナダ東部で低気圧が猛烈に発達する過程で北極由来の寒気を巻き込み、これが米北東部やカナダのケベック州に記録的な低温をもたらしました。この過程で象徴的なニュースとしてワシントン山での体感温度のニュースも舞い込んできたということになります。
北極からの寒気が南下することは日本付近でもよくあることなのですが、日本の場合は日本海の存在がシベリアからの寒気を多少なりとも暖めてくれるのに対し、この場所はカナダから南下してきた寒気が直撃するため、最低気温の記録は-46℃、またこの寒気と沖合のメキシコ湾流の温度差によりジェット気流が加速されるため、最大風速(1分平均)も103m/sという記録をもっており、風速については熱帯低気圧や竜巻を除いた場合の世界記録の座を維持しています。
同じ基準で比較できる日本の風速は最大瞬間風速となりますが、台風では宮古島の85.3m/s、富士山でも91.0m/s(ともに1966年)であり日本ではさすがに100m超えは観測した経験がありません。
ちなみに今回の事例の比較対象として南極の昭和基地の観測記録では、最低気温の極値は-45.3℃、最大瞬間風速の極値は61.2m/sで、南極のブリザードのような状況であったというと端的に表現できるかもしれません。昨年までニューハンプシャー州のハノーバーという街に住んでいました。
冬場は-25℃以下になる日もありましたが、ニューヨークと比較すると風が強くないので、体感的にはそこまで寒くは感じません。
(どこと比較するかですが笑)
-25℃の中でも、平気でスキーもしていました笑
ですが、-77℃となると想像もできない寒さですね…
Mt.Washingtonは夏場は人気のハイキングエリアです。
また、Cog Railwayという有名な登山鉄道も走っており、自然を満喫できる観光地となっています。自身の最高?最低記録は-30°のサンクトペテルブルグ。そこから更に-40°強。映像そのものがハリウッド映画さながらですね。
カーボンフリーとかそろそろ本当に自分ごととして捉えないとまだまだ寒暖の差が出たり、火山も噴火したり、まだまだこれから何かありそうですね。