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和歌山県北部で震度5弱 津波の心配なし
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
どうしても場所柄、南岸トラフの巨大地震を連想してしまいますが、今回の震源が陸地に近い場所にも関わらず深さが18kmと浅いこと、また発震機構が北西から南東に圧力軸を持つ逆断層型と解析されることから、プレート境界で発生した地震ではなく、陸地側のユーラシアプレート内にある断層が動いて発生したと考える方が自然です。 和歌山県北部は中央構造線という西日本を横断するような大断層帯が走っていることもあり、和歌山市では日常的に小さな地震活動が活発ですが、それよりはやや南にはずれた領域でのやや大きめな地震であったということになります。また、気になる南海トラフとの関連ですが、巨大地震が発生する50年ほど前から陸地側のプレートの内部で断層が動いて発生するような地震が増えるという報告も出ています。今回の地震もまさにプレート境界近くで発生しており、巨大地震に向けたエネルギーが徐々に蓄積されていることを物語っていると考えた方が良いでしょう。 先ほどの山梨の地震の記事でも書きましたように、巨大地震はともかくとしていつどこで震度6程度の局地的な地震が発生してもまったくおかしくありません。家財の耐震補強や停電時の対応、家族との連絡手段など事前に対策を打てる部分は多いので、ぜひこの機会に確認をお願いいたします。
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山梨県東部で震度5弱 津波なし
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
日本には南からフィリピン海プレートが北上しており、大半の場所では陸地側のプレートに沈み込んでいます(相模トラフや南海トラフ)が、伊豆半島は別で、プレートの中でも構造が軽い部分であるために沈み込まずそのまま北米プレートに衝突しています。インド大陸がユーラシア大陸にぶつかってヒマラヤ山脈ができていますが、それと似たような仕組みが神奈川県西部の丹沢山地や富士山の周辺で発生しています(もっとも富士山は火山であり周辺に多くの火山噴出物が堆積しており、もともとの大地がどのようになっているかはよくわからないのですが)。 今回の地震も南東と北西に圧力軸をもつ逆断層型と解析されており、山梨県東部では数年に一度は発生しているようなタイプの地震となります。フィリピン海プレートが北米プレートに衝突しているその現場で発生した地震、という風に考えるのが自然です。いままで単独で極端に大きな地震が発生したという報告はありませんが、1923年の大正関東地震の際には山梨県東部でもM7クラスの余震が発生しており、相模トラフのプレートの動きには密接な関係があるようにも見受けられますので、無警戒で良いわけではありません。 日本列島はプレート同士がおしくらまんじゅうをしている現場にあり、局地的な地震で震度6程度の揺れにいつ見舞われても不思議ではありません。そのつもりで対策をお願いいたします。
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日本到着の国際線の新規予約停止を要請 12月末まで 国土交通省
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
航空会社も商売ですから、それに制限をかけられるのは大変困りますし、法的根拠は何なのですかとも言いたくなりますが、一方で今回の変異株は水際対策をどれほど有効に打てるかを問われているので、こう言われてしまったら航空会社としてもなんとか協力して差し上げるよりないかなというところです。 今回は、すでに予約が入っているものは動かさなくてもよく、新たに売らないようにしてほしいということなので、システム的には販売可能数を突然ゼロに設定してしまえばとりあえず新規の売り止めはできます。問題は、予約が増えないなら飛行しても赤字なので、便そのものを取りやめてしまい、人だけではなく物の流れまで止まってしまいかねない点、また日本の航空会社だけではなく外国の航空会社とも歩調を揃えてやっていけるのかという点がたとえば思いつきます。たとえば極端な話では日本の航空会社は要請に従ったのに、外国の航空会社は実はなにも予約を止めていなかった、などとなると日本の航空会社ばかりが損をし、外国の航空会社が儲かるというようなことになってしまいます(緊急事態宣言の休業要請に従う飲食店と従わない飲食店があることが問題になりましたが、これと構図は似ています)。 それであれば、空いているホテル等の宿泊施設を生かして、入国後の隔離をしっかり行うほうに舵を切っても良いのではと考えます(これも法的根拠がないことになりますが、超法規的措置を考えるならこちらのほうが合理的なはずです)。日本人でさえ年末年始に帰国できないとなるよりは、たとえばワクチン接種+隔離で帰国を認める方がはるかに人道的な対応です。 社会実験的にいろいろ試してみること自体には反対しませんので、とにかく頭を柔らかくして、臨機応変にお願いしたいところです。
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米航空大手とアマゾン、持続可能な航空燃料の取り組みに参加
Reuters
米GE、会社3分割 航空エンジン・医療機器・電力に
日本経済新聞
お世話になっている「週間天気予報」どうやって出しているか知っている?
ブルーバックス | 講談社
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
数値予報の何たるかを解説してくれる記事(もとい、本の一部)ですね。 大気の状態や運動を説明してくれる方程式系は、すでに立派なものが出来上がっています。理屈の上では、週間予報程度であれば極めて精度よく予報出来て当然の話です。 では、なぜそれができず、記事中でいうところのカオスが生じてしまうのかということがポイントです。このカオスについては、よくバタフライ効果などといって説明されます。ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきがテキサスでの竜巻を引き起こすか?というタイトルで米国の学会で講演が行われたところから名付けられたものですが、気象観測が大気の状態をすべて測れるものではない以上、こうした予測の不確実性とは切っても切れない関係があるとされています。 たとえば、気温の観測はどうでしょうか?日本にはアメダスがおよそ20km間隔で設置されていますが、アメダスの設置されている環境の差(たとえば東京のアメダスは北の丸公園の一角、武蔵野台地の面影を残した場所に設置されており周辺の都市部との差は明らかです)、また20km間隔の観測網にとらえられない変化があると、もうそれは数値予報がもつ初期値のわずかな違いとして影響してきます。 また、日本ほど密に気象観測されている場所ばかりではなく、観測網が粗い場所は世界に広くあり、人口のいない中国内陸部やシベリアは代表的ですし海上も観測密度は大変低いです。そういった事情もあり、初期値の違いという問題は気象をやる上では避けて通れない問題です。 気象予報は、すでにAI的な仕組みを使って出されているところも数多くあるのですが、何か激しい予報が出てきたときに、本当にそういうことが起こるのか、数値予報モデルごとの特性や、過去に何か災害が発生したときのデータは、などをもろもろ調べ、バランスの取れた言葉にするのはあくまで予報官や気象予報士など人間の仕事になるかなというところです。
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電波障害に注意を、大規模な太陽フレア 30日に影響出る恐れ
朝日新聞デジタル
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
今回の太陽フレアは日本時間29日午前0時35分ごろに発生しました。規模はX1.0とされていますが、大きなものではX6.0を超えることも珍しくない太陽フレアの中にあってはまだまだ弱いほう(それでももっとも規模の大きいXというランクにはいる規模ではありますが)です。しかし、記事中にもあるように向きが悪く、地球の真正面で発生してしまいました。伝わってくるスピードが速いX線などはすでに地球まで到達していますが、問題はいわゆる爆風のようにやってくるプラズマの塊です。CME(コロナ質量放出)と呼ばれますが、この爆風が地球を直撃するといわゆる磁気嵐のような状態になることがあります。 今回はCMEの規模はやや大きいものの特別大きな影響が出るほどではありません。磁気の乱れの影響を受けやすい短波通信に障害が出たり、スポラディックE層といって超短波帯にも影響が出たり(ひどいと外国のFM放送が聞こえたり、混信したりすることがあります)することがありますが、せいぜいその程度です。 今回の太陽フレアにおける地球磁気圏への影響度合いについては米国NOAAの宇宙天気スケールではG1~5までの5段階のうち3段階目のG3に分類されており、最も大きな影響があるG5ほどではない、普通の生活にはほとんど影響がないとされるG3の範疇に入ります。これがG5になると1989年3月にカナダのケベック州で発生したような大規模な停電や、パイプラインでの誘導電流などが発生する可能性があります。現代は1989年当時よりもさらにコンピュータに依存し、誘導電流次第ではどのような悪影響が発生するか読み切れないという漠然とした不安があるのは事実です。 G5だからといってもいきなり停電してしまうというものでもありませんが、一方でライフラインが切れたときにどうするのかということは、地震や台風などの時のようにあらかじめ考えておくべきことなのかなとも思います。備えておいていただければと存じます。
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透明なマスク 気象庁の記者会見 着用の理由を探ってみると…
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
この10月から気象庁で採用されているこのマスク、7日に首都圏で最大震度5強を観測した地震についての記者会見で用いられ、SNSなどで話題となっていました。聴覚に不自由な方は、手話だけではなく口元の動きや表情を見て話の内容を理解する面が大いにあるということで、私も大いに勉強になりました。確かにコミュニケーションにおいて非言語の部分は50%以上を占めるという報告を耳にすることもありますが、聴覚に不自由していなくても、口元でニコッと笑ってさっと会釈できるコロナ前のコミュニケーションが懐かしくなる時もあります。今は目元で意識して笑顔っぽくなるようにはしていますが、まだ訓練中です。 ハンディのある方の目線に立つ、という意味では今回の東京パラリンピックは大変意義深いものであったと考えています。ただ保護したり特別扱いしたりするのではなく、同じ一人の人間として、この社会で活躍していただくにはどういう仕組みを作っていくべきなのか、それを考えるきっかけになったと感じています。 航空会社としては、飛行機はいざとなったら緊急脱出を行わなければならない乗り物である以上、ハンディのある方には不自由を強いる場面がまだまだ多くあります。一つずつクリアにしていけるように思うので、日々の仕事に追われるだけでなく、たまにはそうした視点で物事を見つめてみようと思います。
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JALとANA、国内線チェックイン機器共通化 23年から共同利用
Aviation Wire
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
なぜ今までこうでなかった、というご意見が多く、私もその通りと思いますが、理由については日本の航空会社が多くの機能を担いすぎていたから、ということが言えます。 日本の空港は、乱暴な言い方ですが民営化前の高速道路と同じです。必要最低限の施設を提供するだけで、その上に乗る設備やヒトは航空会社が自前で用意しなければならないのが今までの日本の航空業界の常識でした。日本でも一部ではそうですが、たとえばチェックインカウンターなどというのは、本来は時間帯によってJALやANAを切り替えて運用しても良いし、係員もJALの制服を着たりANAの制服を着たりしても良いわけです。保安検査についても航空会社が実施するべきとなっているので航空会社ごとで対応が微妙に異なる場合があるほか、地上作業と呼ばれる貨物や受託手荷物の取り下ろしや機体の誘導といった業務についても航空会社ごとにきっちり人手が分かれていて、全体最適とは程遠い現状があります。 保安検査や搭乗口での改札機もわかりやすい例で、JALのものとANAのものが分かれていて、どちらにQRコードをかざせば良いのかわかりにくい上、LCCの場合はそもそもかざす必要がない場合があるなど不慣れな方にフレンドリーとは程遠い状況となっていました。そうした不都合は航空会社としても重々承知していることであり、共通化による直接のメリットとしては調達コストの削減が図れるほか、空港民営化が進む中においては運営会社と協力することで空港全体の利便性の向上に資することができるということも挙げられます。 空港の民営化が進めば、航空会社が空港で抱えている多くのリソースを共通化できることになりそうです。
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熊本 阿蘇山で噴火発生 気象庁 噴火警戒レベル3に引き上げ
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
阿蘇山は日本の代表的な活火山ですが、ここ数年は活動は比較的落ち着いていました。噴火警戒レベルが3になるのは、2016年10月8日未明に上空10000メートルを超える高さにまで噴煙をあげるような爆発的噴火を発生させて以来となります。 ここ数日については13日夕方に火山性微動が観測されたとして噴火警報が発表されて噴火警戒レベルが2に引き上げられ、実際に14日早朝に小規模ながら噴石を確認するような噴火が発生していました。今回はこの一連の活動と見るのが自然です。 現在は正午前に見られたような真上にのぼる黒い噴煙ではなく、水蒸気が主体の白い噴煙がだらだらと出ているだけで、とりあえずは小康状態といってよいでしょう。このまま落ち着くかどうかはわかりませんが、もう一回り大きな噴火が発生しても不思議はありません。火口周辺に近づかないのはもちろんのこと、風下にかけては数十kmにわたって降灰する見込みですので十分ご注意ください。灰が積もった道路は舗装面が見えなくなり、運転するには非常に危険です。舞い上がった灰により目や肺に影響することもある上、水と結びつくと重くなり、こびりついて取れなくなります。たかが灰と甘く見ず、降灰についても十分注意していただくようお願い致します。 阿蘇山の風向きは気象庁サイトに掲載されていますので参考にしてください。 https://www.jma-net.go.jp/fukuoka/tsushin/volcano/aso/index_ts.html この時期は北や北西の風向きとなることが多く、高森町や場合によっては宮崎県まで灰が流れる恐れもあります。
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【解説】真鍋博士の研究は、温暖化の予測にどう貢献したのか
NewsPicks編集部
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
インタビューを受けている渡部先生も、日本における温暖化研究の第一人者といってもいい方ですが、先生に言わせれば、温暖化に絡んだ研究テーマは博士課程などで研究している当時は学会の中でもイロモノ扱いで、気象学の第一線ではなく傍流の扱いであったと述懐しておられました。渡部先生ご自身は、異常気象が発生した時にそれが地球温暖化の影響があるのとないのとで発生確率がどのように変わるのか、というイベントアトリビューションの手法を取り入れ、地球温暖化がもたらす具体的な影響を主なテーマとして研究されておられます。 真鍋先生が今回地球科学分野から異例の受賞となったのは、地球温暖化は否定派から言われるような疑似科学などではなく、物理学の中に十分含まれることであるということを改めて示す目的があったのではないかと思われます。地球大気のわずか0.03%しか含まれていない二酸化炭素が0.06%になったところで、大して影響はないと考えるのが普通なところ、真鍋先生はそれを確かめようとコンピュータを使い検証する方法を開発した、まさにパイオニアです。なぜ真鍋先生が日本を捨てて、などという記事もありますが、なぜと言われても当時の日本にそのような研究環境がなかったのですから、選択の余地はなかったというのが本当のところでしょう。 地球科学自体、日本の高等教育では脇に置かれることが多く(たとえば大学受験の科目として選択できないなどの理由で高校の履修科目に入らない場合がある)、地球科学やってますというとちょっとマイナーな雰囲気すら漂います。しかし、人間が根ざしている地球こそ、最も研究されて然るべきテーマではないでしょうか。災害の多い日本こそ、そうした研究をリードする立場でいてほしいと思うだけに、今回の受賞は大いに意義深いものであると考えています。地球科学の裾野が広がることを期待します。
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