2023/1/12

【奮闘記】関東最大級のMUJIが目指す「地域のハブ」への道 

NewsPicks 記者
無印良品を展開する良品計画は、今の中長期戦略において、日常的に無印良品の商品を使ってもらおうと、生活圏の来店頻度の高い立地への出店を加速させている。
そして、店舗を単なる「モノを売る場所」ではなく、地域の事業者を盛り上げ、地域住民の生活のハブになるような場所へと進化させるべく、店舗のコミュニティセンター化を進めている。
その一環として、2022年11月、東京都板橋区に関東で3番目に大きい無印良品の店舗「板橋南町22店」が誕生。都心部における生活圏出店の事例として注目を集めている。
先日の記事に出てきた大阪堺北花田店は、生鮮売り場を提携企業が運営しており無印良品自体が、生鮮を仕入れている店舗ではない。
東京有明店など、これまでの店舗でも一部野菜を扱っていたが、板橋店では大きなスペースを使い、より本格的に生鮮野菜を取り扱う。
一般的に、生鮮を取り扱うと、来店頻度のアップに寄与すると言われており、店舗をコミュニティのハブとして進化させたい無印にとっては必要なカードになる。
しかし、単価が低く、賞味期限が短いため利益率は低い。ネットスーパーにおいては、アマゾンでさえ、軌道に乗せることができたという話を今のところ聞かない、ビジネスの難しさがあるのだ。
この店舗独自の生鮮野菜に加えて、店舗限定の飲食メニューの展開など複数の取り組みを同時並行で行い、かつ地域との対話もスタートさせている板橋南町22 店。
同店の店長を務める成松宏晃氏に、店舗のコミュニティセンター化に向けたその手応えや課題を聞いた。
INDEX
  • カレー開発者から関東最大級の店へ
  • 鮮度のいい野菜売り場の作り方
  • 地域農家と持続可能な関係性を築く
  • 全社的に生鮮にアクセルを切る
  • 地域活動のサステナブルな進め方

カレー開発者から関東最大級の店へ