2022/12/30

【silent】「誰も見ない」と言われたドラマが、大ヒットするまで

北川 文子

NewsPicks　編集部 スタートアップ

数々の記録を塗り替え、社会現象を起こしたドラマ「silent」（フジテレビ系、10～12月放送）。

第4話の見逃し再生回数は過去最高の688万、ツイート数は国内だけでなく海外トレンドでも1位を獲得。ユニークなところでは、2022年の「番組別衣装人気ランキング」（「コレカウ」調べ）で1位、タレント別でも主役2人が1位となった。

このドラマの脚本を手掛けた生方美久さんは、これが連続ドラマデビュー作の新人だということをご存じだろうか。

生方さんは、看護師として働く傍ら、脚本家を夢見てコンクールへの応募を続けてきた。

ちょうど1年前の生方さんのブログには「来年は、良い意味で、コンクールからドロップアウトしたいです」とある。そのわずか10カ月後に、彼女は連続ドラマデビューを果たした。

しかし、このドラマが世に出るまでの道のりは簡単なものではなかった。

生方さんはどのようにして、夢を現実にしたのか。NewsPicks編集部に明かしてくれた。

INDEX

• 1. 何をしてる人？
• 2. 今、どんな「すごい」に挑戦中？
• 3. なぜ型破りなことができた？
• 4. 今、1億円を自由に使えるなら？
• 5. 2023年の抱負は？

1. 何をしてる人？

コメント

注目のコメント

• 北川 文子

  NewsPicks　編集部 記者

  ・2022年12月30日

  普段、ドラマを見ない友だちから「ぜひ、見てみて」とオススメされたのが「silent」でした。映画のようなゆったりとした時の流れが心地よく、あまりドラマを見ないわたしも見入ってしまいました。
  
  グッとくるシーンがたくさんありますが、どのシーンが刺さるかで、その人の価値観や人柄が見えてくるような気がします。ドラマを見た人、一人ひとりに「好きなシーン」があって、その理由について、あれこれ話すのも楽しい時間でした。
  
  多様化の時代で、みんなで共有できる話題が減る傾向にありますが、「silent」は同じテーマで盛り上がれる時間を提供してくれました。
  
  ドラマを見ていて印象に残ったのが、少ないセリフで登場人物の感情や状況を伝えていることです。役者の演技力や監督の演出力はもちろんですが、「言葉」や「伝え方」について、改めて考えるきっかけになりました。
  
  地上波の再放送は今日が最終回ですが、今からでもFOD（https://fod.fujitv.co.jp/）で全話見られるようです。
• 碓氷 早矢手

  講談社 宣伝統括部担当部長

  ・2022年12月30日

  ヒット作にはいくつもの「意外」が入っているもの。
  話題となったドラマ「silent」の脚本が、新人脚本家のデビュー作だとはそれほど知られていないのかもしれません。
  二作目も楽しみにしています。
  
  「テレビ局の上層部の人たちが、最初に脚本を読んだとき、『こんなに展開が少ないと、誰も見なくなるよ』と言っていたそうです」
• 清水 勝彦

  慶應ビジネススクール 教授

  ・2022年12月30日

  ストーリーには何パターンしかないのでドラマの命はキャラクターをどれだけ立てられるかだと聞いたことがあります。その意味でもプロデューサーの方との二人三脚の重要性が伝わってきます。
  
  それにしても「大賞を受賞した人でも、企画が通らずにドラマ化されないということが多いみたいです。大賞を受賞したのに脚本家にならなかった人も結構いますし」ってどういうことなんでしょう。テレビの世界は本当に不思議です。