2022/12/13

【スクープ】「ひふみ投信」のレオス、また上場先延ばし

NewsPicks編集部
そんな株価じゃ上場できない──。
株式市場全体が冷え込み、値付けの目線が厳しくなっている。
個人投資家に人気の高い「ひふみ投信」を運用するレオス・キャピタルワークスが年内の上場を断念し、来年以降に先延ばししたもようだ。9月2日に東京証券取引所に新規上場(IPO)を申請し、年内上場を目指して準備を進めていた。
レオスは2018年にも上場直前に延期した経緯がある。
IPO申請に際し、主幹事証券がレオス側に提示した「想定株価」に基づく時価総額が100億円を割り込む水準となり、4年前の上場申請時の時価総額およそ180億円(公開価格ベース)から半減した。
米国の金融引き締めが日本の新興株式市場にも影を落としている。上場延期のほか、上場前の評価額を大幅に下回る株価で上場を余儀なくされる「ダウンラウンドIPO」も相次ぐ。
成長性に説得力がなければ株価が付かないのが、足元のIPOだ。
逆に言えば、浮ついた銘柄が減り、腰を据えた長期投資に向く投資環境になっていると言えるかもしれない。
INDEX
  • 時価総額180億円→100億円割れ
  • 消える「裸で泳ぐ会社」
  • ウェルスナビは700億円
  • 上場延期・ダウンラウンド上場

時価総額180億円→100億円割れ

レオスは9月2日、東京証券取引所に上場申請したと発表していた。
複数の業界関係者への取材によると、少なくとも目標としていた年内のIPOは見送ったようだ。株式の値決めのベンチマークとなる「想定株価」をもとに計算した時価総額が100億円を割り90億円前後だった模様。