三井住友系、航空機リース世界2位に 欧州企業買収
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このタイミングでの攻め!
航空機リースは、コロナ前から競争で結構料率が下がっていた(①)。コロナ禍では顧客の航空会社の稼働が下がる中でリースバックも発生した。あとはロシア向けのリースについては②がまとまっている。
そのなかで今は航空の動きも戻る中での投資。三井住友リース(SMFL)は、銀行連結→持分法に2018年に変更(③)。直近だと2020年11月のケネへのTOBなど投資を積極化させている印象(④)。
①https://newspicks.com/news/3624110
②https://newspicks.com/news/6784784
③https://newspicks.com/news/3498807
④https://newspicks.com/news/5405491業績的にはコロナ禍で打撃を受け、さらにウクライナの件でロシアに貸している航空機は接収されそうで大きな特損という状況での攻めのM&Aはなかなかの決断
対象会社のことは知らないしバリュエーションが妥当化などはわからないので本件自体の評価はできませんが、保守的横並びの発想ではできない取り組みで素晴らしいと思いました航空機リース事業は、普段は黒子のようにエアラインの裏側にいて目立たない存在ですが、文字通りのビッグビジネスです。
エアラインが世界で1650社を超えるのに対し、いわば「大家さん」の航空機リース事業者は上位10社で世界の6割を牛耳り、寡占が進んでいて上位プレーヤーが圧倒的な価格支配力を持つビジネスです。平時はそれ故に高収益な事業なのですが、かつての湾岸戦争や、今回のコロナ禍など、世界的なテールリスクが顕在化するたびに業績が大きくブレ、その度にその時点で資金力のある主体による買収が起こる面白い業界でもあり、ソブリンファンドや、GE、モルガン・スタンレーなどの投資銀行が参戦し、撤収してきたという歴史があります。その中で今回は日本勢が勝負に出た形。次のサイクルではAmazonなどが出てくるかもしれません。
【エアラインビジネスのマクロ構造】
http://www.jadc.jp/files/topics/41_ext_01_0.pdf
【航空機リースビジネスの世界シェア】
https://deallab.info/aircraft-lease/?amp=1