2022/5/12

【核心】「次のジブリ」は、どうすれば生まれるか

NewsPicks編集部 記者
アニメ制作は、カネにならない──。
日本のアニメは世界中に熱狂的なファンを抱えているが、業界では長年そう考えられてきた。
特にビジネス面で苦戦していたのは、アニメを実際に作る制作スタジオだ。
その多くは、限られた予算の中で原作漫画をアニメ化する「下請け」と化し、良いものを作ろうとするほど赤字に陥るジレンマを抱えていた。
そんな中、「受注業からの脱却」を掲げて試行錯誤する気鋭のプレイヤーがいる。2014年創業のツインエンジンだ。
彼らは複数の制作スタジオをグループ内に抱え、企画から宣伝、販売まで、自社グループで担う。創業者の山本幸治氏は、フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」を初代編集長として10年間率いてきたプロデューサーだ。
「受注業から脱するためには、スタジオとしてのブランドを確立しなければいけない」(山本氏)
ツインエンジンは、どうやってそれを実現しようとしているのか。知られざるアニメビジネスについての解説から、日本アニメの戦い方について、山本氏に語ってもらった。
INDEX
  • 良いものを作るほど「赤字」に
  • 「おもちゃ」を売るためのアニメ
  • 秋葉原という「天井」
  • Netflixがもたらしたもの
  • 映画の「公開」の仕方が変わる
  • ジブリはなぜ、ブランドになれたか