「親ガチャ」データで裏付け 貧困層の子「授業わからない」3倍超、進路「中高まで」4倍超
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「親ガチャ」という流行語で近年さらに子どもが置かれている社会経済的資本からくる教育格差が話題になっていますね。ただ、これは全く新しい話ではなく、2-30年前からわかっている事実。
施策としては
1. 教育の無償化:相当施策は進んできた(高校の無償化や大学の無償化に向けた議論)
2. 教室内にバラバラな学力の子たちを一緒にして教育しないといけない履修主義の限界:個別最適化された学習を推進する(AI学習など)。また自動的に進級ができる履修主義ではなく、習得主義への転換を検討する。
3. 学校外のサポート体制を拡充する:Learning For All やKidsdoorを中心とした学習支援事業の拡充(助成事業、民間企業の支援により運営)、ノウハウの共有→質の高い学習支援事業をスケールさせる
4. 経済的に困窮している子どもたちへの教育バウチャーの配布:Chance for Childrenがやっているような教育バウチャー事業の拡大。また、就学援助が対象となる家庭は教育援助費が行政から出されるので、こちらの有効的な活用
5. 家庭の支援:ケースワーカーによる支援体制の拡充や、ケースワークの育成。また家庭支援をおこなっているNPOの支援の拡充。
なんか、この問題を議論する事にはほぼ意味がないと思っていて、あとは課題解決に取り組んでいるプレーヤーをしっかりと行政からも民間からも支援する体制の拡充が大切です。
プレーヤーでない方も、良い取り組みをしている共感できる団体に月額1000円の寄付でも大きな意味を成します。自分も行動を起こし続けたいと思います。
注目のコメント
子を持つ低所得世帯向けの支援を、現金給付と現物給付(教育サービス等)をどう組み合わせるのが望ましいか、深く考える必要があることを示唆する調査結果といえる。経済力がネックだから現金給付が良いように思えるが、その経済的支援を子どもに適した教育を授けるのに使えるかは親任せになってしまう。むしろ、同じ金額を、子どもに適した教育を授ける現物給付として使った方が、「貧困の連鎖」を解決するのに資することもあるだろう。
小4の壁と言われる勉強が分からなくなる境目が存在することが知られています。特に算数や国語の難易度が上がるので、貧困世帯かどうか関係なくサポートしてあげる体制が必要ですね。学校と家庭だけではなく、コミュニティでサポートできるといいと思います。
経済状況と学力の相関があることは昔から教育社会学が指摘し続けてきたことでそこは新しい示唆ではありません。
以前と比べて格差が拡大しているのか、その要因は何なのか、格差を是正できる力のある学校はどんな学校なのかなど、格差問題を建設的に論じる研究にこそもっとスポットライトが当たってほしいところです。
なお、親ガチャという言葉で、格差があるのは仕方ないという諦めが広がることが一番嫌です。前記の力のある学校研究(阪大の志水先生)などで、格差是正のアプローチは現実に存在しているわけで、その努力を教員をはじめとした大人世代が諦めることが一番怖いことです。