2022/3/23

【石破茂】日本人は「国防の議論」から、逃げ続けてきた

NewsPicks副編集長
その演説は、衝撃的な内容だった。
ロシアがウクライナに侵攻してから3日後の2月27日。ドイツのショルツ首相は連邦議会の演説で、2022年の国防費を倍増させると表明した。
それまでドイツは、歴史的な経緯や国民の強い平和主義を背景に、米国からの国防費引きあげ要請に対して長らく抵抗してきた。
一転、ウクライナ侵攻からわずか3日で、しかも左寄りのショルツ政権が決断したことで世界は驚いた。
もちろん、国際秩序の不安定化に対して、国防費を増加させることだけが対策の答えではない。外交努力や経済制裁など、武器に頼らず平和も模索することは重要だ。
そうしたことを踏まえてのドイツの決断だからこそ、世界は驚いたわけだ。
では、日本はどうするべきか。今後の日本の安全保障について、2本の記事をセットで異なる意見をお届けする。
1人は、2017年にノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)で会長を務め、ピースボート共同代表でもある川崎哲氏の意見だ。
もう1人は衆議院議員で元防衛大臣の石破茂氏だ。ぜひとも2本の記事をセットで読んでほしい。