2022/3/10

【核の威嚇】歴史から読み解くロシアの戦略と本気度

ウクライナ侵攻の開始から3日後の2月27日、ロシアのプーチン大統領が、核兵器を運用する戦力部隊を特別態勢に置くよう命じ、世界に衝撃が走った。
戦闘が長期化しつつある中、核の使用リスクへの懸念と緊張も増している。
プーチン氏の狙いはどこにあるのか。
核大国の「核による威嚇」に、国際社会はどのように対応すればよいのか。
そして、これまでの核軍縮の努力は途絶えてしまうのか──。
専門家とともに核兵器の歴史をひも解きながら考える。
INDEX
  • 段階的に強まる核の威嚇
  • 世界が震撼したキューバ危機
  • 「核戦争に勝者はいない」
  • 核の拡散と復権
  • プーチン氏の狙いとは
  • 戦場で小型核が使われるリスク
  • 相次ぐ原発制圧の不気味さ
  • 懸念される「核拡散のカスケード」

段階的に強まる核の威嚇

現代のロシアは、ソビエトが崩壊し、その国力の大半を失った後の今でも、世界で最大の核保有国の1つだ。