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安保理でウクライナ侵略を非難する決議案、ロシアが拒否権行使。中国、インド、UAEが棄権。

こういう動きだと国連失望論は必ず出てくるが、使い方次第。

次は国連総会の「平和のための結集決議」案の協議へ。ウクライナはすでに緊急特別総会の開催を求めたようだ。他国への武力侵攻があっても安保理が機能しない場合に開催され、朝鮮戦争やスエズ動乱において開催された。本来はNATOを正統な多国籍軍として、武力の行使を含む集団的安全保障措置まで踏み込むべき事案。制裁は強力だが、ミサイル一発打ち込めないNATOはプーチンに足元を見られているのではないか。
イラク、アフガンなどアメリカによる武力行使は幾度もありましたが、少なくとも国連決議に則って、その執行を有志の国が行っているという建付けをとっています。

しかし今回のロシアによるウクライナへの侵攻は、国連決議どころか、常任理事国が国連の存在を全く無視して主権国家への侵略を行なった初めて事例となりました。

国際平和の軸たる国連神話の終わりを意味する出来事だと言えるでしょう。

尚、ロシアが拒否権を行使するのは当然として、棄権を選択したのは中国とインドとUAEです。
ロシアの外交的影響力はまだ侮れないものがあることが伺えます。
国連憲章では、安全保障理事会において、紛争当事国は決議案の投票は棄権することが求められています(27条)。
 ただ、この規定、"a party to a dispute shall abstain from voting"は、「棄権する責務を負っている」くらいに理解できるので、拒否権の行使を禁止しているとまではいえません。
 ほとんどの場合、紛争当事国は、自国が関わる紛争についての決議案では、棄権するのが慣例にはなっています。
 それを、ロシアは、あえて堂々と拒否権を行使しました。
 なお、棄権したのは中国だけではなく、インドとUAEも棄権しています。
 非難決議案に反対したのはロシアだけです。
ロシアが拒否権を行使することはわかっていても、国際社会が見ている中でロシアが孤立しているという絵柄を見せたいという目論見だったのだろう。しかし、ロシアは孤立を恐れず行動しているので、こうした圧力もあまり効いていない気がする。
中国が反対ではなく棄権なのは西側の勝利だとどこかの英語ソースに書いてあった。西側が中国に棄権を説得するために数時間採決を伸ばしたと。

あった、ロイターだ。
https://www.reuters.com/world/russia-vetoes-un-security-action-ukraine-china-abstains-2022-02-25/
ミャンマー軍に武器をじゃんじゃか売っているロシア。研修ということで、いま、ミャンマーの地方にロシア軍関係者が滞在しています(報道済みの公開情報)
なんと言うか、こんな国連の常任理事国になるべく、日本が多大な労力をかけるのは馬鹿らしくなるという話だな。
拒否権を持つ安保理常任理事国が、自国の論理にもとづいて他国の主権を軍事力を使って侵害したときに、国際社会はいったい何ができるのか。冷戦後の世界に大きな宿題が突きつけられたようにも見えます。「国連の限界」と言ってしまうのは簡単ですが、それでも国連と、国連のルールにもとづいた外交と力の行使で世界平和を維持する仕組みに替わるものは現状ありません。「原発制圧」「首都侵攻」といった目先の戦況に関心を奪われがちになりますが、少し引いたところで、「いま揺さぶられているもの」にも目を向けておきたいところです。
ロシアの拒否権発動は当然ですが、大統領が相手国の軍にクーデターを呼びかける事態は、異常です。
常任理事国の制度を見直す他ない。