2022/2/17

【実践】記者が学んだ「決算分析のプロセス」紹介します

NewsPicks 編集部 記者・編集者
就職や転職、株式投資のために、決算分析をしようと思っても、どうやったら良いか分からない。
とりあえずメディアが報じている「増収」や「黒字」という言葉を頼りに、損益計算書(PL)を見ながら判断している。
そんな人は多いのではないだろうか。
企業の取材を始めたばかりだったころの筆者も同様で、PLだけで企業の良し悪しを測ろうとしていた。
しかしライザップのようなケースと出くわし、PLの死角と直面することに。
「リアルなお金の動き(キャッシュフロー)を見ないと、企業の状態をきちんと測れない」と痛感した。
ただ、今度は「そうはいっても、キャッシュフローをどう見ていけば良いのだろう?」という次の壁にぶち当たった。
そこで先輩記者に相談し、キャッシュフロー計算書(CFまたはCS:Cash Flow Statement)を中心に据えた決算分析のプロセスを学んだ。(注:一部で貸借対照表も活用します)
特集「プロセスから学ぶ『決算分析』」2話目では、実際のキャッシュフロー計算書を使った分析のプロセスを紹介しながら「キャッシュフローは、どうやって見れば良いのか。また、何が見えるのか」を明らかにしていく。
INDEX
  • ⓪キャッシュフローって何?
  • ①PLと見比べてみる
  • ②全体像から見えること
  • ③稼ぎはどれくらい?
  • ④お金の使い方は?
  • ⑤手元に残ったお金は?
  • ⑥注目ポイントを深掘り
  • ⑦健康状態も確認

⓪キャッシュフローって何?

繰り返しだが、そもそも筆者は3つある財務諸表のうち、PLしか見てこなかった人間である。
そのためキャッシュフローの定義を改めて理解しようと、そもそも「キャッシュフローとは何か?」を学ぶところから始めた。