2021/12/20

【直撃】伊藤忠はこうしてコンビニのナンバーワンを入れ替える

NewsPicks 編集部 記者・編集者
川下の消費生活分野で新しいビジネスを作ることを課題に掲げる伊藤忠商事にとって、最も大きな課題は、傘下のコンビニチェーン、ファミリーマートをどこまで「稼げる」事業に育てられるかだ。
伊藤忠は、原材料の供給から流通、店舗運営まで、ファミマに関わるバリューチェーン上のあらゆる部分でビジネスを展開している。
その中でも、伊藤忠とファミマの重要な接点となるのが、伊藤忠商事に2019年に新設された第8カンパニーだ。「マーケットイン」の視点でビジネスをつくり出す新部門として設置され、特にファミマ関連のビジネスに重点的に取り組んできた。
「そろそろ、No.1を入れ替えよう。」
ファミマは今年、こんな野心的なコピーでPRを展開し、話題を呼んだ。
伊藤忠はコンビニ業界におけるファミマの「下剋上」をどう支援していくのか。
ファミリーマート社長に転出した細見研介氏の後任として、2021年3月、第8カンパニープレジデントに就任した加藤修一執行役員を直撃した。

ファミマ非公開化の狙い

──伊藤忠商事は2020年11月、ファミリーマート株を94.7%まで追加取得して、ほぼ完全子会社化、そして非公開化しました。あらためて、その狙いを教えてください。