2021/12/1

【解説】モノ不足を知りたければ「物流の仕組み」を学ぼう

「ポテト」一時販売休止に関するお知らせ──。
日本ケンタッキー・フライド・チキンは10月、約2週間にわたり一部の「ケンタッキーフライドチキン」の店舗で、ポテトフライの提供ができなくなった。
このポテト不足を生んだ背景にあるのが、原材料を運ぶコンテナ船の遅延だ。コロナ禍で、コンテナ船を中心とする物流網が混乱し、荷物をさばききれない状態が1年以上も続いている。
なお、同社広報CSR部は、物流の混乱による、商品の販売への影響は「(2011年の東日本大震災後などにもあり)初めてではないが、めったに起こることではない」とした。
世界的に深刻なモノ不足には、仮にモノを作ることができてもオンタイムで運ばれてこない、いわゆる「モノ遅れ」が深く関わっているのだ。
そこで第三話では、混乱が解消されない理由と今後の生活への影響についてレポートする。
INDEX
  • 「クリスマス商品」が届かない
  • コンテナは物流の「主役」
  • コンテナ発「負のスパイラル」
  • 物流の価値を「再考」せよ

「クリスマス商品」が届かない

「自動車ディーラー(販売店)に行ったところ、車が全く置いてありませんでした。移転したのかと思うほど、ガラガラの状態。店員に聞いたら、『工場から自動車が送られてこないのです』と…」