全世界からの外国人の新規入国 あすから原則停止へ 岸田首相
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先進諸国がアフリカ南部をはじめ国と地域を選んで入国制限、あるいはワクチン接種証明の提示義務化といった形で対応に動くなか、我が国は先陣を切って全地域の外国人の入国を1か月に亘って禁止するわけですね。外国人の入国を全面的に止めたイスラエルでも先ずは14日間という様子見の期限です。1か月と首相が公言すると、それ以前に解除することは難しい。ここまで鎖国状態を続けた日本はこの先もかなりの期間に亘って鎖国状態を続けそう。
これまでの報道を見る限り死者を強調するものは無く、感染力は極めて強いが毒性はさして強くないとの印象です。しかし、対応が後手との批判で前の政権が飛んだこともあり、その辺りがはっきりするまで、何はともあれ入国を全面禁止して様子を見ようということかと思います。迅速な意思決定を評価する声が圧倒的に多いようなので、それが日本の世論なのでしょう。安全サイドに振り切れば、感染抑止と政権の声価維持の面では安心です。
しかし、資源を輸入に頼る我が国は輸入と輸出の間で生まれる価値で成長せざるを得ない宿命を昔も今も負っていて、世界を相手に人流を止めるか否かは、国民の経済的な豊かさを守る上で極めて重大な判断です。人口当たりの累計死者数が欧米諸国の15分の1程度に過ぎない我が国のGDPが欧米並みに落ち込んで、回復も遥かに遅れることになったのは、その慎重さの代償です。感染リスクのみならず、人流制限がもたらすリスクも慎重に検討して欲しい・・・ (・・;
注目のコメント
今回は早いご判断でした。
オミクロン株については、まだ不明な点が多いですが、規制を「後から緩める」ことはできても、「後から厳しくする」ことには意味がありません。
ただし、新型ウイルスを持ち込むリスクがあるのは、「外国人」だけではありません。
日本国籍を持つ方や日本に在留資格を持つ方については、現時点では、南アフリカ、ボツワナ、ザンビアなど9カ国について、国指定の宿泊施設での10日間待機が必要となる水際対策の強化(※)が実施されていますが、オミクロン株はすでに欧州等にも拡大しているわけですし、それ以外の国・地域でも、現地でどこに行ってきた人と接しているかも分からないわけですから、この9か国だけからの水際対策を厳格にすれば大丈夫、とは到底言えません。
(※)それ以外の国からは、基本的に、国指定の宿泊施設での3日間の待機+ 3日目の検査結果が陰性であれば、入国後14日目までの間自宅等待機。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/fna/page4_005130.html
そもそも、感染していても体内のウイルスの量が少ないと言った理由で、陰性と出てしまう率が一定程度ありますから、水際対策自体が、決して完璧にはいきません。
どこまでの方を対象に、どこまでの国・地域からの入国について、禁止や水際対策を強化するかというのは、いろいろな影響を考慮した上での高度な政治判断が必要となるわけですが、少なくとも、「今回の措置で万全」と、国民が思ってしまわないことは必要かと思います。原則禁止…この「原則」が曲者で、日本では検疫法の関係で「完全鎖国」が難しいと思われます。(涙)
本当は「完全鎖国、ねずみ1匹通さない」としないとデルタ株を置き換えたという噂のオミクロン株は感染力が激強いと思われるので、水際対策になりません…。北京オリンピックを控える中国は、北京を守るために、北京にいきなり入れないで、大連、上海、青島のいづれかで監視下のホテル隔離(廊下に1歩も出られない)を2週間以上、厳格に行った後で北京に入れるという徹底っぷりです…。
ただ、日本の法律を変えないと、上記措置はできません。
オミクロン株は感染力が強いことはなんとなく噂されていますが重症率が高いのか?など、まだわかっていないことが多いようです。せめて重症化率は低いことを期待したいです…。この政策決定に「オミクロンの脅威」を感じられる方もいるかもしれませんが、オミクロンが病原体として本当に脅威となるかはまだよく分かっておらず、”Better safe than sorry”の側面が大きいと思います。
1-2週間でより具体的なデータが集まることが期待できますので、それぐらいの比較的短期間で政策の見直しが求められると思います。このスピード感で政策判断が生じるとすると、今後も次々と政策の転換が生じる可能性があることは念頭に置いておく必要がありそうです。