2021/11/23

【新】今の日本を分断しているのは「目に見えない格差」だ

英日翻訳者・Webライター
昨年のコロナ禍の一斉休校で、家庭学習の違いから来る学力格差が社会問題として取り上げられたことは記憶に新しい。

しかし、育った環境によって学びの機会やその後のキャリアに格差が生まれるという課題に、20年以上前から取り組んでいる人がいる。認定NPO法人カタリバ創設者・今村久美氏だ。

今やビジネスでも重視される「ナナメの関係」に早くから着目し、高校生に対して大学生メンターと交流する場を開くことで「きっかけ格差」をなくすことに尽力してきた。都内からスタートした取り組みは、今や全国に広がっている。

今村氏が考える、これからの若者に必要な「きっかけのあり方」とは何か。
INDEX
  • 既存のシステムに多くの代案を
  • 日本に存在する「見えない格差」
  • 大学でのカルチャーショック
  • 顕在化していない、価値観の違い

既存のシステムに多くの代案を

はじめまして、今村久美です。
私は2001年に認定NPO法人カタリバを立ち上げ、どんな環境で生まれ育っても、子どもたちが意欲と創造性をもって未来をつくっていける、そんな当たり前の社会を目指して、さまざまな教育事業のプログラムを運営してきました。