(ブルームバーグ): 米食品医薬品局(FDA)に助言する諮問委員会は17日、ファイザー・ビオンテック製の新型コロナウイルスワクチンについて、16歳以上の全住民を対象とした3度目の接種承認を勧告しないことを決めた。一方で65歳以上と重症化リスクが高い人を対象に、より限定的な緊急使用許可(EUA)は全会一致で勧告した。

FDAとファイザーは16歳以上を対象にしたブースター(追加免疫)接種の承認を提案、FDA諮問委員会に助言を求めた。諮問委員会は広範囲に適用するにはデータの裏付けが弱く、若年層を中心にリスクが考えられると指摘、承認を勧告しなかった。

諮問委員会メンバーのマイケル・クリラ氏(米国立衛生研究所)は、「手元にあるデータが一般的な接種に適用可能かどうか、あるいは必要なのかどうか私には明確ではない」と述べた。同じく委員会メンバーのポール・オフィット氏(フィラデルフィア小児病院)は、年齢の低い男性の心炎リスクについてもっとデータがほしいと述べた。

バイデン政権は来週にも、より広い範囲でブースター接種に着手する計画だった。

ブースターの可否は最終的にFDAが決定する。米疾病対策センター(CDC)の外部諮問委員会も来週、ブースター接種について詳細な勧告を出すことになっている。

原題:FDA Panel Backs Pfizer Booster for 65 and Up, Rejects Broad Use(抜粋)

 

(第3段落に諮問委員のコメントを加えます)

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