2021/9/12

【ダイフク社長】自動化で変わるのは「物流」だけじゃない

NewsPicks 編集部 記者・編集者
この分野(マテリアルハンドリング=マテハン。物の搬送を効率化する機械のこと)で、世界で一番信頼でき、最後まで一緒にやってもらえるところはダイフクしかいない──。
こう話したのは、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長(2018年のダイフクとのパートナーシップ締結時の会見)。
ファーストリテイリングが物流倉庫まわりで絶大な信頼を寄せる企業が、ダイフクだ。
「物を選ばず、運ぶことの効率化」に強いこだわりを持ち続け、トヨタ自動車やファナック、ニトリなど、幅広い分野の企業を顧客に。企業の成長を陰で支える黒子のような存在に徹することで、マテハンで世界のトップにのし上がった。
なぜ、ダイフクは世界一になれたのか。今後、どこに向かおうとしているのか。NewsPicks編集部は、ダイフクの下代博社長を直撃した。
INDEX
  • なぜ「世界一」になれたのか?
  • 社員の「ベース」にあるもの
  • だから「サービス」にも力を入れる
  • M&Aは「足し算」ではない
  • まだ「食い込める」産業はある
  • ダイフクは「血管」であり続ける

なぜ「世界一」になれたのか?

──売上高が2010年度の1592億円から、20年度は4739億円(過去最高)と、10年間で約3倍になりました。営業利益も10年度の17億円から、20年度の445億円まで約26倍に膨らみました。急成長の要因をどう分析しますか。
下代 我々がマテハンで実現したいのは、「スピーディー、かつ、正確に、物を運ぶことで、人が楽になるようにすること」です。