自工会・豊田会長「すべて電気自動車にというのは違う」総裁選前に
コメント
選択しているユーザー
どうすべきかの前に、国民と国家に対しての一大事において、国、企業、国民の中で十分な議論や対話が進んでいないことが最大の懸念。それぞれがバラバラのインセンティブで、バラバラのステークホルダーを巻き込んで議論していても、結局中途半端なことにしかならない。
豊田会長が対話姿勢を明確に出しているのだとすると、それを受け止めるだけの議論をする場や人、その責任の所在が曖昧であることが問題ということになる。
しっかりとした議論をする場を設けて、議論をしないと、それができてない先進国は日本だけかもしれない。
注目のコメント
だいたい、総裁選の議論で地球温暖化対策が日本の産業界や国民の生活にどれほどの大きな影響を及ぼすのか、政府として何をやるべきなのかという論点がどの候補からも聞こえてこない。これは今後30年の最大のテーマですよ。
地球温暖化対策による産業構造の変化で最大の影響を受けるのは基幹産業である自動車でしょう。
日本は先進国の中で最も自動車産業への依存度が高い国です。これへの対応を誤ると、日本の国力自体を弱め、雇用にも大きな影響がでます。豊田社長はそれを何度も発信しているが、ちゃんと答える政治家がいません。
気候変動は人類にとって大きな問題であり、地球規模で真剣に取り組むべき課題ですが、一方では国家の覇権争いの場にもなっています。
気候変動を梃子として経済覇権を握ろうとしている欧州、それに対抗して自国の権益維持を図る米国、中国に対して、このままでは日本が最も割を食う可能性が高い。それは多くの政治家も分かっているはずです。
耳障りの良い経済対策は毎度のことで聞き飽きました。当面は国のお金を使って成長分野を強化し、それが軌道に乗ったら歳入の方は考えましょう…どの候補も同じようなことしか言っていません。
その前に基幹産業である自動車が直面している問題に向き合わなければいけません。そして自動車産業はこれからも大きく成長していく分野でもあります。
日本は1人当たりGDPで韓国にも抜かれそうになっています。自身の強みを生かさずにこれからの日本をどうしようとしているのでしょうか。豊田社長のご発言、まさに我意を得たり、大いに賛同します。
本来の目的はカーボンニュートラルです。EVはその手段の一つ。
私どもの試算では、仮に自家用自動車が全てEVに置き換わったとしても、CO2は5,600万トンしか削減されません。
2030年度目標(▲46%)達成時のCO2排出量は7.6億トンです。19年度実績(12.1億トン)比、約4.5億トンの削減が必要であるうちの12%にすぎません。
ゼロエミッション電源シェアの目標を達成しEVに有利な前提だとしてもです。
ちなみにCO2約4.5億トンは東京ドーム約18.5万杯分です。
カーボンニュートラル実現、そしてグリーンを経済成長につなげるために、他の手段含めて全方位の取り組みが不可欠。太陽光、風力、水素、アンモニアなどしっかりやるのは当然ですが、中でもE−fuelは極めて重要な技術です。日本が優位性を誇る内燃機関に携わる雇用・その技術をさらなる強みにできる可能性があります。
日本が世界で勝っていくために日本が勝てる分野に注力するしたたかな戦略が必要です。企業経営と同様、両利きの経営、つまり短期(既存技術・事業)と長期のバランスの絶妙な舵を取るリーダーシップが一層重要になります。
国民へのわかりやすい効果・影響の情報提供、それに基づいたオープンな国民的議論を期待します。雇用が減るから反対しているのだ、ということを揶揄する向きが見受けられますが、それのどこが悪いのか私には全く分かりません。ご自身が「すみません、温暖化のために明日から来なくていいです」と言われて納得できるのかという話でしょう。
資産運用もそうです。「すみません、ESG投資の結果、貴方の年金は半分になりましたが、地球の気温は1度下がりましたので」と言われて怒らない人は少ないと思います。当事者のようで当事者でないから綺麗事が言えるだけで、私は章男社長の仰っていることは日本人としてまず危機感を持って受け止め、政治家がそれに回答すべきだと思いますが、残念ながらこういった状況です。