2021/6/5

【独占】パンデミックを繰り返さないための「7つの提言」

NewsPicksエディター/音声事業 プロデューサー
5月12日、新型コロナウイルス感染症のパンデミックに対する、WHO(世界保健機関)や各国の対応を検証する独立パネル(独立委員会)が、約8カ月にわたる調査・分析を経て、最終報告書(レポート)を発表した。
レポートは調査結果を7つにまとめ、適切な対応が取られていれば、これほどの大惨事は「防ぐことができた」と結論づけている。
ところで、独立パネルはどんな組織なのか。
新型コロナ対策については、発生当初の中国の情報提供やWHOの対応に、疑問や批判が噴出した。そこで2020年5月に開かれたWHOの総会で、独立的な立場からの検証を求める案が採択された。
WHOのテドロス事務局長は、独立パネルの共同議長にニュージーランド元首相のヘレン・クラーク氏と、リベリア元大統領のエレン・ジョンソン・サーリーフ氏を指名。
元国家元首や保健大臣経験者、社会活動のトップ人材ら13人による独立パネルが結成され、9月に活動を開始した。
このパネルの実務部隊である事務局メンバーとして、分析や提言の取りまとめを行った唯一のアジア人が、馬渕俊介氏だ。
これまでJICA、マッキンゼー・アンド・カンパニー、世界銀行、ビル&メリンダ・ゲイツ財団などに在籍し、公衆衛生分野のプロフェッショナルとして世界の課題解決に取り組んできた馬渕氏。その実績を買われ、事務局メンバーに登用された。
このたび、馬渕氏への単独インタビューが実現。パンデミックが「防げた」という結論の真意や、WHOの構造、日本の対応などについて尋ねた。
INDEX
  • 大きく深い課題と向き合った8カ月間
  • 中国「だけ」が原因ではない
  • 結果として「ゼロコロナ」が正解だった
  • ワクチンの公平な配布が求められる
  • 日本が今後、備えるべきこと