【実録】チョコレートの黒子企業はこうして「ESG」を実現した
- 知られざる食品の「黒子企業」
- NGOからの「痛い指摘」
- 1000以上の工場を「全把握」
- 児童労働は「仕組み」で解決
- 無視すれば「ビジネスが消える」
- 「業界再編」のきっかけに
- 「C“ESG”O」に込めた狙い
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パームオイルは、熱帯雨林を破壊するなどの理由で、欧米の環境NGOに激しく標的とされてきました。
これはグリーンピースが流し続けてきた、「パームオイル畑をつくるために故郷の熱帯雨林を奪われたオランウータン」のアニメです。
https://www.youtube.com/watch?v=TQQXstNh45g
日本では、NGOがテレビCMを流し続けて法律を変えるというような影響力も資金もありません。しかし、米国やEUでは、PRもロビイングの能力も、主な環境NGOだけ見ても、日本の大企業などよりはるかに強大です。
パームオイルはインドネシアとマレーシアの主要輸出産品で、食用油や洗剤などの原料です。花王やライオンも環境NGOの標的になっています。
インドネシアとマレーシアのパームオイル畑は広大で(タイやインド、フィリピンにもあります)、トレーサビリティといっても大変な作業が必要になります。東南アジア研究業界でも、パームオイル研究にかなりの資金が提供されている所以です。
しかし、米国やEUではパームオイル自体を法的に禁止するようになっています。このことは、インドネシアやマレーシアでは大きな政治課題になっています。パームオイルは、中国が圧倒的に主要な買い手になりました。インドネシアやマレーシアが中国との外交関係を重視する大きな外交要因にもなっています。
ESGやSDGsに企業が真剣に取り組むには、記事にあるような途方もない労力が必要です。
実は、ザボディショップ でもSDGsの明確な目標を掲げており、b-Corp も取得しています。ビジネスを進めるにあたり非常に厳しいプロセスがあり、例えば店舗内装で使用する木材はFSC認証(森林が激減しないよう適切に管理され伐採された木材)であることなど。簡単に進められる小さな事でも非常に時間がかかるプロセスを踏むわけで、同時にコストの効率化も当然求められます。
大変な作業ですが、それでもESGやSDGsに対するコミットメントは、明るい未来へ繋がるために必要な事であり、企業がますます求められる事だと信じています。
サプライチェーン全体、特に川上領域へのトレーサビリティについて、日本ではなかなかその重要性が認知されていなかったと思います。
今回のユニクロの、中国の新疆ウイグル自治区産綿花の問題で、意識が高まっていくのではないかと思っています。
最近、日本と海外で、「なぜSDGsについての意識が違う(日本の意識が低い)のか」を考えており、最近見たデータで
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「あなたにとって、気候変動対策はどのようなものですか」という問いに対して「多くの場合、生活の質を高めるものである」と回答したのは,世界平均66%に対して日本では17%
「多くの場合、生活の質を脅かすものである」と回答したのは、世界平均27%に対して日本は60%
というのを知りました。(2015年時点)
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本記事にもあるように
・消費者の意識差
・世界一平和で、島国でもある日本では、児童労働や深刻な環境破壊などを感覚的にイメージしにくい
あたりは、影響が大きいんだろうな、と思っています。
z世代の意識は変わっていますし、今回のコロナでグローバルで世界を捉える重要性が認識されたと思いますので、日本でも重要性が増していくと思っています。
★IBM Food Trust
https://www.ibm.com/jp-ja/products/food-trust
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