水素エンジン車、耐久レース完走 世界初、トヨタ量産に向け始動
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モリゾウさんチームの水素エンジンカローラで24時間レース完走、色々な困難があったことは想像に難くないと思います。カーボンを含まない水素でモータースポーツが楽しめるということは、カーボンニュートラルの新しい文化の1ページを刻みました。水素エンジンは2000年頃にBMWがV型12気筒で実用化を目指し、日本でもお披露目しました。しかし、水素エンジンといえばマツダのロータリーがもっとも現実的だと思います。RX8の水素ロータリーは日本やノルウェで何度か走ったことがあります。
ところで、水素エンジンといえば、私の母校である武蔵工業大学(現在の東京都市大学)の古浜先生が先駆者です。大学生のころ(70年代前半)、学校の構内で水素エンジンを積んだクルマが「プスン、プスン」とノッキングを出しながら走っていたことを思いだします。いまから半世紀前のことですが、子供心に「将来は水素で走って、テールパイプから水を出すクルマが来るんだ」と思いました。
今回のトヨタの水素チャレンジは単なるお遊びではなくカーボンニュートラルに対する一つの可能性を示したわけで、カーボンニュートラル=EVという単純な考えに異を唱えたことになります。それをレースでプロモーションするところがモリゾウさんらしいですね。
このような取り組みはドイツが得意で気体燃料のレースでは2009年にVWがCNG車(天然ガス=メタンCH4)でニュルブルクリンク24時間に参戦したことがありました。VW社の技術部門のトップだったハッケンベルグ博士も、実際にハンドルを握って走っていました。そのとき私も同じレースにSUBARUを走らせていたので、記憶に新しいです。https://response.jp/article/2010/04/19/139337.html
いずれにしても、水素を燃やす内燃エンジンあるいは水素から合成燃料を作って燃やす内燃エンジン。カーボンニュートラルの道筋はいくつもありそうです。科学技術の多様性を追求することこそが、自動車業界には必要なのでバッテリーEVだけをおいかけても課題解決にはならないと思います。
水素関連では6/2に水素シンポジウムを開催します。柏木先生と黒崎先生がご登壇します。 https://www.sc-abeam.com/news/article/20210518-1/清水和男さんが書かれている通り、バッテリーEVだけが解決策ではありません。
問題は時間軸です。このままではEV、FCV以外のクルマがなくなります。
コメントを拝見すると水素エンジンはかなり前から研究されていたとのこと。水素と炭素を反応させてつくる合成ガソリンも含め、既存の内燃機関を生かせる技術を国をあげてもっと早くから支援できなかったのでしょうか。
政府は2兆円の環境基金を立ち上げ、水素関係にも2800億円投資するとのことですが、アメリカの雇用計画(2兆ドル)と比べると大きく見劣りします。
日本車が積み上げてきた技術に優位性がなくなることは、自動車メーカーのみならず多くの方々の雇用に大きな影響がでます。
政府には戦略的な産業支援を期待したいです。完走おめでとうございます。
ところで、水素エンジンってどんな音なんだろうと思って調べたら、ガソリンエンジンとの違いが判りませんでした。普通にかっこよかった(もしかしたら排気音は同じで、エンジン自体の音は違うのかもしれない)。
https://www.youtube.com/watch?v=Tl5olPFm5lU
余談ですが、
初代MIRAIの真後ろを走ったことがあるんですが、前車がアクセルを踏む度に微量な水しぶきが飛んできました。少量なら許容できますが、後ろを走り続ける場合ずっと浴びることになります。普及の際はそこを何とかしてほしいところです。また、考えすぎまもしれませんが、夏はアスファルトの蒸気、冬は路面凍結の問題が起きないか心配です(最近のFCVでは排水対策されているのかもしれませんが)。
追記
水素エンジンってなんと略すんだろう。
燃料電池車がFCVだから燃料車でFV??と思って調べたら、通常のガソリンエンジンはインターナル・コンバッション・エンジンの略称でICEと略すそうなので、水素エンジンもICEなんでしょうか?