2021/6/27
【井手直行】チームビルディングで事業を成長させる
長年にわたって市場が縮小傾向にあり、コロナ禍においてはアサヒやサントリーといった大手が軒並み売り上げを落とすビール業界で、18期連続で増収している企業がある。長野県の軽井沢町でクラフトビールをつくるヤッホーブルーイングだ。
看板製品である「よなよなエール」を中心に、個性的な味わいと斬新な製品名・パッケージデザインで日本のクラフトビールを牽引する。そこにあるのは「日本のビール市場に新しい文化をつくる」という大志。
創業メンバーとして入社し、どん底を味わいながらも現在の飛躍をもたらした社長の井手直行氏に、その軌跡とクラフトビールへの熱い思いを聞いた。(全7回)
井手直行(いで・なおゆき)/ヤッホーブルーイング 社長
1967年福岡県生まれ。国立久留米工業高専電気工学科卒業。大手電気機器メーカー、広告代理店などを経て、1997年ヤッホーブルーイング創業時に営業担当として入社。地ビールブームの衰退で赤字が続くなか、ネット通販業務を推進し、2004年に業績をV字回復させる。現在まで18期連続増収。2008年社長に就任。ニックネームは「てんちょ」。
- 何度も足を運んでもらう工夫
- お客様との心の距離を近づける
- 社長になって「見えた景色」
- チームビルディング研修を実施
- 会社が真っ二つに割れた
何度も足を運んでもらう工夫
ネット通販を始めて売り上げが伸び、翌年の05年には創業以来初めての黒字化。最大の危機は脱しました。
しかし、すぐに売り上げが伸び悩んでしまった。そこで私は楽天市場の繁盛店に注目して研究しました。
そして、どのお店もサイトに何度も足を運んでもらう工夫をしていることに気づいた。