7回接種注射器、政府が使用容認 コロナワクチンで無駄削減
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皮下注射用の注射器を筋肉注射に使うアイディアのようです。今後、いろいろな応用編が出てきて、「使用済みバイアルに残った薬液を集めて使う」、「最初から複数を1本にまとめる」、「多めに希釈して吸い取りやすくする」などが考えらえます。「正確な分量が採取でき、正しい位置に到達させられ、変質のリスクがないこと」の科学的検証があればよいのですが、未検証での実施は、その行為が原因の副反応リスクが高まります。本来は国が積極的に検証し、それまでは不許可が望ましいでしょう。
未検証で実施容認するなら、「政府が責任を取る」というアナウンスは必要でしょう。正式な「文書発信」がなされれば医療機関としては対応できると思います。そうでないと、一般の医療機関はおそらく怖くて動けません。
政府は、ファイザー社製ワクチンを以下の条件で許可していました。以下は、現時点での公式通達として、添付文書に書かれているものです。
14.1.2 希釈方法
(1)希釈前に室温に戻しておくこと。
(2)本剤は保存料を含まないため、操作にあたっては雑菌が迷入しないよう注意すること。
(3)本剤のバイアルに日局生理食塩液1.8mLを加え、白色の均一な液になるまでゆっくりと転倒混和すること。振り混ぜないこと。
(4)希釈前の液は白色の微粒子を含むことがあるが、希釈すると溶解する。希釈後に微粒子が認められる場合には、使用しないこと。
(5)希釈後の液は6回接種分(1回0.3mL)を有する。デッドボリュームの少ない注射針又は注射筒を使用した場合、6回分を採取することができる。標準的な注射針及び注射筒等を使用した場合、6回目の接種分を採取できないことがある。1回0.3mLを採取できない場合、残量は廃棄すること。
上記は、科学的検証が取れたことに対して、「最低限守らないといけない」として国(審査当局)自身が定めている基準でした。また、6回分の価格がついている医薬品を7回分使い、7回分の診療報酬を請求することは、不正請求としても罰せられる可能性もありました。
「基準外使用」については、メーカーは当然禁止しています。もとより、新型コロナワクチンでの有害事象に関しては、「メーカーは過失を含めて免責とする」契約になっており、いずれ政府が全責任を負うことになっています。その意味では、「政府が良いと言えば、良い」ことになると思いますが。アメリカ人より皮下脂肪が少ないことに着目して、日本の固有事情をうまく利用した画期的な発見。6回接種用の特殊な注射器の増産依頼を政府がしているはずだが、これからは、インスリン用注射器の増産が必要になるのだろう。
市町村が高齢者向けのワクチン接種計画が立てられない、と混乱していたのが、1瓶6回接種で計画を決めきっていなかったのが、7回接種で計画が立てられるようになるから、むしろ逆に幸いした面がある。禍転じて福となす。