2021/1/6
【GO三浦】電博二強の終焉。広告業界は「DHC三国志」へ
2017年の立ち上げから、広告ビジネスの新しい形を提示し続けてきたThe Breakthrough Company GO代表の三浦崇宏氏。これまで2度、その年の業界展望を語ってもらい、激変する広告ビジネス界を予見しきた。コロナ禍による大きな時代の変化を捉えて、今年はどんな予測を繰り広げるのか。
コロナ禍にあって、予測は的中したのか
恒例となりつつある業界展望。昨年と同様、まずは自分が1年前に述べた予測の検証から始めたい。
昨年、2020年の広告産業のポイントとして「①クリエイティブのリーダーは20代へ」「②クリエイティブのトレンドは思想へ」「③クリエイティブの真ん中は、再びコピーライターへ」という3つを挙げた。
まず、「クリエイティブのリーダーは20代(若者)へ」だが、これは明確だ。大手の広告代理店では、若手のエースクリエイターの台頭が目覚ましい。
たとえば、SMBC日興証券の「イチロー人生すごろく」など、話題のプロジェクトを手がけ、「CREATIVE TABLE最高」という勇敢な名前のチームを率いる博報堂の小島翔太さん、Netflixなどコンテンツのプロモーションを得意とする電通の多々良樹さん、そして去年電通から独立し、コンテンツスタジオCHOCOLATE に参画した明円卓さんはKDDIのCMなど話題の仕事を手掛けている。みな20~30代前半の若者だ。
これまで業界の「エース」と呼ばれる層は40代以上が中心だったが、確実に10歳は若返っている。私自身が博報堂から独立したのが33歳のとき。お世話になっていた上司に独立の決意を報告したところ、『まだ早い、あと5年は我慢して実績を積んだほうがいい』と言われたことを思い出す。
当時、変化の激しいスタートアップの経営者との仕事が中心になっていた私にとっては、大手広告代理店のこのスピード感こそが課題だと思っていた。それから4年、だいぶ加速してきたようだ。
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この連載について
2020年はあらゆる産業がコロナ禍によって痛手を被った。そこからどのように、新しい展望を開いていくのか。ビジネス・テクノロジー・経済の先行きを、各業界に精通する有識者が大胆に予測する。
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