【篠田尚子】荒波マーケットで見えた「本当に強い」投資信託
コロナショックで急落したかと思うと、その後持ち直し、11月の米大統領選挙という大イベントも終わり、上昇傾向が続いている。
こうした中、個人投資家にとって身近な投資信託はどう総括でき、2021年にどんな教訓をもたらしたのか。
日本で数少ないファンドアナリスト(投資信託の専門家)である楽天証券経済研究所の篠田尚子氏が解説する。
3つのポイント
①「真の運用力」が浮き彫りに
②ABと農林中金の運用力
③2021年は「下駄」に注意
3つのポイント
①「真の運用力」が浮き彫りに
②ABと農林中金の運用力
③2021年は「下駄」に注意
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寄稿させていただきました。
今年は投信市場をとりまくあらゆる面でトレンドが短期間のうちに大きく変わり、ファンドアナリストとしても腕を試される印象的な年でした。
既にコメントをいただいていますように、GAFAMの影に隠れてVISAマスターも米国株アクティブの定番銘柄になりつつあります。
最近は米国株の一本足打法で資産形成に取り組んでいる方も増えていますが、日本株も捨てたもんじゃありません。ファンドマネージャーの『色』が良い形で反映されているファンドをピックアップしましたので、ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。
分配された利益と値上がり益とを総合的に捉えて一定期間の各ファンドの運用成果の優劣を比較するのは結構難しそうですが、いろんな研究をする人がいるもので、昔々のそのむかし、今から40年以上も前に、次のようなことを教わりました。
①プロがアクティブに運用している全ての投資信託を調べたら、勝ち続けるファンも負け続けるファンドもあるけれど、勝ち続けるファンドの数も負け続けるファンドの数も、サイコロを振ったら1の目が出続けたり6の目が出続けたりする確率と似た結果に行き着いた。
②全てのファンドの運用成績の平均は、市場の平均から運用に伴う各種の運用コストを引いたものに一致する。
③市場の平均は素人が闇雲に運用して出せる成果だから、これは結局、プロと雖も相場の先行きは読めないということを意味します。
④勝ち続けたファンドは運用手法と運用成果を強調し、負け続けたファンドは静かに退場して目立ちません。だからアクティブ運用はパッシブ運用に優るように見え、必ず勝てる運用方法があるように思えるけど、騙されちゃいけないよ( ^ω^)・・・
運用の世界で有名なCAPモデルの前提になる市場の効率性の検証結果です。
そんな話を信じて人生を生きたからついついアクティブファンドを買い損ね、私は今でも無資産です。勉強して『本当に強い投資信託』を買ってみようかな。学者さんがどれほど詳細な分析をして既存の情報で相場の先は読めないと強調しても、運用を生業とする多くの人々の間で、それが一般的になることはなさそうですね (^^;
> 個人投資家として投資信託を選ぶ際は、マクロ的な視点にとらわれ過ぎず、目の前にある優良な商品を素直に取り入れていけばよいでしょう。
マクロ的な視点以上に理解し、判断できるなら、もう自分でポートフォリオ組んだ方がパフォーマンスいいです。
世の中には、明らかに優位なパフォーマンスを長期間にわたって出される方もいらっしゃいますが、それはその人がスゴいのであって、ファンドの戦略がスゴイわけではありません。
構造的に優位に勝てるような戦略があるとすれば、すぐに真似されて市場は調整されてしまいます。
スゴイのは、もっとアーティスティックな、まだアルゴリズムでは解明できない、第六感の感性でしょうね。
普段見ないでしょうし、ほとんど全ての人はインデックス一点買い、終わりで良いかと思います。他人よりもうまく稼ごうというのは虫のいい話です。
運用は長期間にわたるので、単年度のパフォーマンスに大きな意味はありません。
エンタメとして楽しむことに価値を置くのであれば否定しません。経済学ぶことにもなりますし、ポートフォリオを見て、何考えているのかなあと妄想するのは、知的欲求を豊かに満たしてくれます。
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