2020/10/29

【全データ公開】16県で1位。地銀の年収が高い「矛盾」

谷口 健
NewsPicks 編集部 記者・編集者
地銀業界は、日本各地で経営の苦境が叫ばれている。しかし、それぞれの地元では、引き続き「名門企業」となっている実態が、NewsPicksの調査で浮き彫りになった。
上場約3700社が公開する最新の有価証券報告書を調べ、47都道府県ごとの年収ランキングをつくったところ、実に、16県で地銀が1位を取っていることがわかった。
さらに、トップ2位、トップ3位まで含めると、47都道府県中34県で地銀がランクインした。つまり、7割以上の県で、地銀は「地元で3本の指に入る名門企業」と言える結果となった。
青森銀行本店(写真:アフロ)
もちろん、業界再編が進んでいることにより、持ち株会社のみの開示も増えている。その場合、従業員が少ないため、「平均」の年収が高くなる傾向にある。
しかし、持ち株会社など経営統合や合併の要因を除いた実質的なランキングを見ても、14県で地銀が1位だった。
また、同じように、実質的にトップ2位、3位にランクインしている県を含めると、2位が10県、3位が8県と、持ち株会社を含めた結果と変わらなかった。
つまり、実質的なランキングでも、32県で地銀が年収トップ3にランクインしていることとなった。
その衝撃的な調査結果の全データを、地域ごとにランキング形式で紹介していこう。
INDEX
 ☑️東北は5県でトップ。就活も1位
 ☑️関東は茨城で1位。群馬で2位
 ☑️中部は、3位・4位が2行ずつ
 ☑️大阪、兵庫、京都ではランク外
 ☑️福岡県も就活人気と同じ結果に
 ☑️中国・四国は3県で地銀1位
 ☑️地銀1位は東京スター、最下位は長崎

東北は5県でトップ。就活も1位