2020/9/30

【図解】スマホに眠る「宝」を活用せよ

川端 隆史
NewsPicks/SPEEDA/INITIAL編集部 チーフアジアエコノミスト
スマートフォンが現代人の必須デバイスとなって久しい。
だが、このテクノロジーデバイスを構成する原料については、それほどは知られていない。スマホは大体100〜200グラム程度の重さだが、スマホができるまでには、メモリやCPUなどコアとなる部品、精密機器を作るために必要な水、外装のプラスチックまで、実に様々な原料が必要となる。
重さにして、135キログラム。約1000倍もの原料が必要になる。なかでも、資源として重要なのが「レアメタル」だ。
スマホは、採掘した鉱石をそのまま使用できるわけではない。レアメタルは鉱石鉱物から必要な元素だけを抽出して産出しており、わずかな量のレアメタルを入手するために大規模な採掘が行われている。
では、そもそも、レアメタルとは何を意味するのか。
西脇文男武蔵野大学客員教授が著した「レアメタル・レアアースがわかる」(日本経済新聞出版社)によれば、①存在量が少ない、②産出地が特定国に偏在、③鉱石の採掘や鉱石から単体金属を分離抽出することが困難、④工業用需要がある金属という、4つの条件が当てはまる非鉄金属のことである。
さらに、スマホにはどのようなレアメタルが使われているのかを見ていこう。