【解説】ネットフリックスと「広告の未来」
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注目のコメント
Netflixの考察をDHBRに寄稿してつくづく思ったのが「We want to entertain the world」のためにこの会社がどれだけ人と文化に投資をしているかということ。広告モデルはずっと言われており、やれば利益もすぐ何倍にもなると思うが、「本当の顧客」がわからなくなり、かつ広告営業部隊をもつことで今の文化が維持できなくなることをヘイスティングスは嫌っているのではと推測します。赤字のDVDの時代から、封筒にもホームページにも広告は入っていなかったので。
参考まで
https://www.dhbr.net/category/what_you_can_learn_from_Netflixネットの世界でも、そろそろ差し込まれる広告にうんざりしている利用者も多いことだろう。私もそういう一人だ。ネット広告も、TV広告を金額で凌ぐところまで成長したが、その成長も鈍化していくだろう。これからは、ネットという巨大メディアの中で、コミュニケーションのダイバーシティが進んでいく。Netflixのような広告モデルに頼らない課金モデルが誕生しながらも、古巣のネスレは大ヒットした"愛の不時着"に、キットカットとネスカフェ・ドルチェグストを効果的にプレイスメントしていた。日本のキットカットが世界的に有名になって、インバウンドで訪日外国人のお土産No.1ブランドになり得たのも、YouTube内で展開してきたショートムービーによるところが大きい。21世期のネットでのブランドコミュニケーションは、宣伝モデルからニュースとPRモデルに移行していく。
広告がここまで嫌われるようになったのは、視聴者のコンディションに合わせて映像配信できていないことや、クリエイターのひとりよがりや、クライアントの言いたいことを言うだけの通販広告のようなものが横行したこと。
金は払わないが見る時間は割いてあげてもいいと思ってもらえる広告を作る努力が必要だ。それがNetflixがやろうとしていることに近い。ユーザーが見たいのはストーリーでありそれを増幅させるアドはアリとなる。
テレビCMやラジオCMもこの考えで作っていくべきだが、クライアントの理解が伴わないと難しく、もはやCMという概念から変えていくべきだ。それは既存のCM枠販売のビジネスモデルでは実現しないのでおのずと新メディアでやるしかなくなる。
日本でこの流れが起きるとするとテレビ局のビジネスモデルが崩れる時でしょう。すでに始まりつつあるので、メディア新時代にどんな手法が生まれるか楽しみ。