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【1分解説】自殺者数は「あの指標」に左右される

NewsPicks編集部
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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    新型コロナウィルスの流行による自殺の増加、は現在世界中で研究されている問題です。自殺の増加は各国で確認されていますが、その原因についてはまだ研究が始まったばかりです。内訳についても、各国で詳しく見て行かないと、まだわかりません。たとえば、どういう年齢層で自殺が増えたのか、どういう業種か、可能性としては、医療や介護従事者の自殺が増えたのではないか、といったことも調査されています。
     社会学は20世紀初めにできた歴史の短い学問ですが、社会学の成立を決定づけた傑作の一つが、デュルケームの『自殺論』でした。デュルケームは、19世紀末から起きていた産業化と都市化に伴う社会変動、つまり工場などで働くために農村から都市へ出てきた人々の不安感、孤立感が自殺の増加につながったことを、統計資料などのエビデンスによって証明しようとしました。
     現在まで、自殺の原因は、社会的紐帯の欠如、孤立化で説明されることが多いです。もちろん、ウィルスそのものよりも、各国の様々ないわゆるロックダウン政策、景気や教育の急激な変動が、そういった孤立化を引き起こしていると考えられます。
     自殺する人間は、本人が意識している、していないにかかわらず、助けを求めるサインを出す場合が多いです。そのサインを出す相手がいない、出しても気にかけてくれない、というのが孤立化した状態です。
     孤立化した人というのは、社会的に見えにくいです。日本だと、ホームレスの人の自殺率は全人口平均の19倍、失業者の自殺率は平均の7倍です。そういう孤立化した人が増えたことと自殺率の相関関係が、まず確認されるべきデータの一つです。


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    埼玉大学経済経営系大学院 准教授

    人間関係の煩わしさと経済的な要因という2つのファクターについて考察されています。
    少し前に、精神科医の森川すいめいさんによる『その島のひとたちは、ひとの話を聞かない』という本があり、これは自殺が少ない地域についてフィールドワークをされた内容です。
    この中に興味深い指摘があります。それは、自殺の少ない地域は、日頃からの人間関係はそれほど濃くない。しかし、いざ困ったときには助ける、という関係である、ということです。一般的に我々が想像するような、日頃から強いつながりを持っていることは、必ずしも有効では無さそうだ、ということでもあります。
    つまり、人々の繋がりには、濃い/薄いとは別に、恒常的/機動的のような別な軸があるのかもしれません(←の軸はあくまで私の表現です)。むしろ、日頃から世間に参加させることを是として、それを求める息苦しさ、ということが浮き彫りになったのが、外出自粛期間での自殺の減少だったのかもしれませんね。
    しかし、これからは失業などで困っている人が増えます。そうすれば、自殺は増えます。大事なことは、そういうことを見かけた時に、さっと手を差し伸べられるかどうか、あるいは、自分がその当事者になった時に、助けを求められるかどうか、ということが大事なのではないかと思うのです。


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    産婦人科専門医 医学博士

    データやとどうしても『数字』でとらえてしまいますが、
    その数字の1つ1つは『1人の命』で、

    自分のパートナーや子どもがその1になってもおかしくないのです。

    防げる自殺はなんとしても防ぎたい。

    8月に増加に転じたのは、
    経済的にいよいよどうにもならなくなった方もいるでしょうし、
    通勤や登校が再開した影響もあるかもしれません。

    病院の臨床現場での印象ですが、
    休校で心救われていた子たちが、学校再開の影響で自殺を試みるというケースの増加はあるようです。

    学校が全てではないし、世の中いろんな選択肢があります。
    そして、まわりの人のなんらかのサインをお互いくみとれるといいなと思います。


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