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トランプ氏、コロナ血漿療法の効果強調-緊急使用許可で利用拡大へ

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    マウントサイナイ大学 アシスタントプロフェッサー

    緊急使用を許可するかどうか自体、科学的に議論の余地があったところですが、それ自体を完璧に正しい、間違いと論じるのはなかなか難しいと思います。

    これはエビデンスの蓄積と、病気の社会的インパクトのバランス、妥協点を探る作業だと思います。

    しかし、この妥協点を探るという、議論の余地がある段階で、”very effective”や”powerful treatment”といった断定的な言葉を添えて一国の大統領が発表するのは、仮に政治利用との批判が出ても仕方のないことだとも思います。

    なぜなら、そこまでのことは科学的に判明しているわけではないからです。「まだちょっと分からないところもあるけれども、期待はできそうで、治療法も限られた状態なので、認めます」というのが現時点での適正な評価だと思います。

    この動きの背景となったのは、Mayo clinicのグループから発表された試験結果でした。公表された結果によれば、重症者が半数を超える約35000人の患者にこの回復者血漿が投与され、診断後3日以内に投与を受けた患者と4日以上経過してから投与を受けた患者では前者の方が死亡率が低いこと、また投与を受けた血漿中の抗体の量が多ければ多いほど死亡率が低い相関関係を報告しました。

    この結果は、選択的な血漿療法や今後登場するモノクローナル抗体の有効性を期待させるものです。

    しかし、そもそも研究デザインとしてバイアスの可能性を十分に排除できないこと、投与を受けなかった場合に比べて死亡率を改善させるかはこの試験からは分からないなど限界も多く、その緊急使用に待ったがかけられていました。

    “very effective”と説明するためには、これらの限界を乗り越えるランダム化比較試験での証明が必要とされますが、まだ結果の判明したランダム化比較試験はない状況です。

    引用文献: https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.08.12.20169359v1?referringSource=articleShare


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    Stanford大学 博士研究員(免疫学)

    【基礎知識解説】ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体
    私たちが新型コロナウイルスに感染した場合、新型コロナウイルス由来の抗原を認識する複数の種類のB細胞クローンが大増殖します。つまり血液に含まれる新型コロナウイルスに対する抗体は混じり気がある・”ポリクローナル"な状態です。記事の血漿療法ではこれを利用します。

    一方の”モノクローナル抗体”は単一の種類の抗体です。つまり1種類のB細胞由来の抗体です。選び抜かれた1種類のエリートB細胞から抗体の設計情報配列をゲットして、それをもとに人工的に抗体を大量合成し薬として使用します。イーライ・リリーでは、ウイルスのスパイクタンパク質に結合して細胞への侵入を阻害する中和抗体が開発され最終治験が行われているところです。

    免疫学の基礎知識の3分解説
    https://newspicks.com/news/4826314


  • フリージャーナリスト

    正直、こうした余計な政治判断が混じるのは好ましくないと考えます。これは過去の安倍首相のアビガン発言、吉村大阪府知事のイソジン発言と同様です。

    今回のものも含め、科学的裏付けが十分とは言えないものを政治家が過度に期待を込めて語ることが時に現場に収拾をつかない混乱を及ぼします。

    今回のコロナ血漿療法はアビガンやイソジンに比べ、元となるエビデンスレベルは低くはありませんが、死亡率というバイアスが入りにくい評価項目で評価してはいますが、通常厳格な科学的判断に求められる盲検化試験ではありません。

    また、血漿療法に対するFDAの判断もあくまで緊急時使用許可という「仮免許」であって、正式な承認ではありません。

    その意味でこうした情報を解釈する時は注意が必要です。


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