(ブルームバーグ): 13日の米株式市場で、電気自動車(EV)メーカーのテスラがいったん急伸したものの、その後失速し、マイナス圏で取引を終えた。新たなバッテリー技術の発表や収益の期待できる新市場への参入、同社株がS&P500種株価指数に組み入れられる可能性などが材料視され、2桁の上昇を遂げた後、売りに押された。

テスラは注目のイベント「バッテリーデー」を9月22日にカリフォルニア州フリーモント工場で開催すると、10日遅くに発表。ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリスト、ダニエル・アイブス氏によると、テスラはこのイベントで、「業界を一変させるような」新たなバッテリー開発を複数発表する可能性がある。

またロス・キャピタル・パートナーズのアナリスト、クレイグ・アーウィン氏は、テスラがインド市場参入に向けた準備を着実に進めているとして、投資判断を引き上げた。同氏はインド市場について、中国と同様のポテンシャルがあるとみている。

ウェドブッシュのアイブス氏は顧客向けリポートで、「フリーモント工場でのテクノロジー革新は、引き続きテスラをバッテリー分野で成功に導く重要な要素であり、あらゆる種類の天候や地形に耐えることができ、走行可能距離100万マイル(約160万キロメートル)の長寿バッテリー発表が近づいていると考えられる」と指摘した。

この日のニューヨーク市場で、テスラ株は一時16%高の1794.99ドルを付け、日中ベースで3月24日以来の大幅高となった。ただその後、上昇分を失い3.1%安で引けた。

原題:Tesla Soars on Optimism for ‘Battery Day,’ India Market, S&P (1)、Tesla Falters After Optimism Over ‘Battery Day,’ India, S&P(抜粋)

(急伸後に下げに転じたことを反映させて更新します)

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