三菱商事が鹿児島の山を買って、畜産サプライチェーンを作るまで

2020/6/12
2000年代の三菱商事の成長を支えた資源ビジネス。その源流は、1969年のブルネイのLNG(液化天然ガス)権益取得にさかのぼる。
実は同じ年、三菱商事は鹿児島に山を買っていた。そしてそこで養鶏を始めたのだ。三菱商事の畜産ビジネスは、この時の山が起点になっている。
三菱商事の畜産ビジネスは、一見地味な存在ながら、同社の「得意分野」の一つといえる。生産の拠点から、輸入・加工、そして出口となる流通の分野まで、幅広くサプライチェーンを押さえている。
垣内威彦社長も畜産部の出身だ(写真:時事)
その製品の一部は、三菱商事子会社のコンビニ、ローソンで販売されている。「Lチキ」などレジ周りの中食商品が代表例だ。
商社にとってサプライチェーンを押さえることのメリットは何だろうか。
三菱商事食品産業グループの浦田寛之・畜産部長に聞いた。