【経団連・中西会長】移動が止まっても、思考は止めるな

2020/4/10
新型コロナウイルスの感染拡大により、サービス業から製造業まで、あらゆる産業で深刻なダメージを受けている。
売り手市場が続いていた労働市場も雰囲気が一変し、求人は先細る傾向だ。新卒採用も先延ばしとなり、不安感ばかりが募る。
経団連会長として、「終身雇用と新卒一括採用の限界」を唱えるなど、歯に衣着せぬ発言をしてきた中西宏明氏は、今回の企業経営や雇用の危機についてどのように考えているのか。
日立製作所の会長でもあり、自身も存亡の危機の渦中にあった同社を立て直してきた「危機のリーダー」でもある中西氏に、先が見えない時代を生き抜くリーダーシップについて聞いた。

移動が止まっても思考は止めるな

──日立の経営者として、2008年のリーマン・ショックや2011年の東日本大震災などに直面してきた中西さんの目に、今回の危機はどのように映りますか。
今までの危機とは明らかに違うと思います。