新型コロナ なぜ一斉休校しないのか? 英国の首席科学顧問がお答えします イランでは長さ90mの墓穴
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指針がハッキリ明確に示されていてすばらしい。
まず、目標が、『封じ込め』ではなくピークを低く遅くずらす『遅延』であることを示した上で、
(1)ハッピーバースデーを2回歌いながら石鹸と温水で手を洗う
(2)熱や咳の症状がある人は1週間、自宅で自己隔離→ピークを20~25%削減
(3)家族全員を自宅で隔離→ピークを25%削減(未実施)
(4)新型コロナウイルスに脆弱なお年寄りをケア→死亡率を20~30%削減
という具体的な対策とその効果を示し、
●休校は効果をあげるほどに実施するのは非現実的なので行わない
と、現実的な社会生活への影響とのバランスも鑑みていて、
『集団免疫を獲得するまで先は長いので今からあまり頑張りすぎないように』
と、国民をちょっと安心させるようなメッセージも盛り込まれている。
日本はまだ『封じ込め』も目指している状況でもあり、方針を一概に比較批判はできないけれど、
対策を小出しに示して国としての長期的な方針がみえず国民が不安を感じてしまうのではなく、
このイギリスのような明確な国としての『方針の示し方』はとても参考になると思います。プロモーション力とでもいいますか。
一度提示しても、今後の状況に応じて適宜軌道修正して、そのたびにちゃんと国民に説明すればよいわけで。イギリスはウィルスの入り込みと蔓延が遅くなった分、経験とデータが蓄積されてきたことを最大限活用しているのだと思います。これは例えば流行が先行した中国やイタリアにはできないことでした。
各国の経験、描かれたエピデミックカーブと流行状況、経済的な負担をもとにしたイギリスなりの予測と決断です。
疫学的介入により感染のカーブはなだらかにできても、合計の感染者数にはあまり影響を与えられないという推定、年齢別の致死率の違いや介入のコストパフォーマンスの試算などに基づいた考え方と思います。
「新型」のウィルスの流行であり、これまでのインフルエンザの統計などは必ずしも当てはまりません。何が正解なのかは蓋を開けてみなければ分からない以上、色々な考え方があって良いと思います。
どのような方法にも予想されるbenefitとharmがあり、各国でどのような政策がより国民を動かせるかにも違いがあります。この時点での非難にも、称賛にも、確固たる科学的根拠を示すことはできません。
少なくとも、一貫性を持った方向性を示すことに加えて、その根拠を明確に示すということに大きな意義があると思います。こちらのBloobergも見ておくとバランスが取れるかと。一方で非難轟轟でもあると。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-13/Q757PCDWX2PW01
日本では専門家会議が集団免疫については再感染の事例も報告されている事もあり否定的な見解をしている。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00011.html
両方とも世界トップレベルの経験と専門知見を有するプロらしいが、それでもこうして意見が分かれる。それくらい新しいウィルスであり、したがって対策・対応も大変。
古今東西、政府批判とは平時ですら多いものだが、実際自分が当事者になったらさぞ大変だろう。批判も必要だろうが、良い点はそれ以上に大きな声で褒めてあげれば、彼らも一層頑張ってくれるのかもしれない。