【肉声】「陽性」と言われたら…新型コロナウイルスとの闘い方

2020/3/6

アメリカ発「患者のリアル」

新型コロナウイルス感染症の検査で「陽性」と診断されたその日の晩、ジョージア州ライダル在住のデイル・グリズル(69)は、病室で突発的な吐き気に襲われた。
13人の孫がいるグリズルは、それまでは彼のトレードマークである落ち着いた態度を保っていた。新型コロナウイルスに感染した患者の多くがそうであるように、グリズルの症状もごく軽いものだったからだ。
だが、その一瞬ばかりは闇に取り込まれるような心持ちがしたとグリズルは言う。「『俺の人生はここで終わるのか?』そう考えずにはいられなかった。とにかく不安でたまらなかったよ」。
ついにアメリカでも死者が出た現在、多くのアメリカ人が感じているのは、まさしくその「不安」だ。
公衆衛生局がさらなる感染拡大に対応すべく準備を急ぐ中、陽性と診断されている数人がニューヨーク・タイムズ紙の取材に応じ、「新型コロナ患者」になるのがどういうことなのかを語ってくれた。
アメリカ国内でも新型コロナウイルスへの不安が拡散している(Gregg Vigliotti/The New York Times)

ビデオ通話アプリが「命綱」