ユニクロのベトナム1号店、6日開店 欧米勢と激しい競争へ
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"今後は、7%前後の高い経済成長を背景に所得が向上している同国の消費者に狙いを定め、ビジネスの拡大を目指す。"
これまでのユニクロのアジア出店状況を見ると、まだベトナムは比較的、1人あたりGDPは少なく、ターゲット層は少ないのかもしれませんが、成長率は高いので、それを見越して出店し、認知度を高めておこうという戦略なのでしょうね。
■ユニクロのアジア出店状況と1人あたりGDP&成長率
国:店舗/一人当たりGDP(USドル)/GDP成長率(%)
香港 :1/48450/3.0
韓国:3/33319/2.6
台湾:2/25007/2.6
中国:6/9580/6.5
タイ:1/7448/4.1
インドネシア:1/3870/5.1
フィリピン:3/3104/6.2
ベトナム:今回出店/2551/7.0ベトナムの1人あたりGDPは今年2739米ドル(IMF2019年10年時点予測)。インドネシアに第1号店を出したのは2013年。その年、インドネシアの1人当たりGDPは3684米ドル。フィリピン1号店は2012年で1人あたりGDP2591米ドル。
概ね3000ドル突破のタイミング。ごく一般的に、3000ドル突破が消費ブームと言われています。そして、この数字は全国平均ですので、首都やそれに準ずる大都市は2〜3倍程度の水準にあります。そうした大都市レベルですと、1万ドルが見えてくるタイミングですね。
マレーシアは全国平均で1万ドルを超えていて、Sato Junさんが紹介して下さっているように50店舗もあることが頷けます。マレーシアは人口が3000万人程度で、2.5億人のインドネシア、1億人クラスのフィリピンとベトナムに比べると小さな市場になりますが、所得水準でみれば魅力的なマーケットになります。当然、首都クアラルンプールの1人あたりGDPは高く、日本で最も低い県の1人あたり県別総生産とほぼ同水準です。
追記:東南アジアは熱帯ですが、エアコンが効き過ぎて寒いため、日本では秋冬に着るような上に羽織るものや小さくできるダウンが売れたり、また、普段は体験できない冬の地域への旅行が好きな人も多いため、秋冬物は一定の需要があると思われます。LCCの普及と所得の向上により、東南アジアの人たちのモビリティというか旅行熱は非常に高いです。気候の異なる国に行くため、熱帯で秋冬ものを買う、という行動にはあまり違和感を感じません。
データで証明できる話しではありませんが、体感レベルとしては以上のそうに感じています。東南アジアでは冬物を扱う衣料品店は昔からありましたが、どこも高価でデザインもオジサンデザインという感じの店ばかりでした。冬物に特化している店舗だと、流石に熱帯では商売としてもイマイチうまくいかないようで長続きは少ないです。最近訪れたシンガポールやマレーシアのユニクロでは、日本の冬物が店のかなりいい場所に配置されていたので、ある程度売れているのではないでしょうか。めでたい。
東南アジアにユニクロはたくさんあるのに、ベトナムにはないなあと思っていたのです。旅行に行くのはいいけど社会主義国で住むのはちょっと、と思っていました(私は転勤の打診を受けるとユニクロの店舗数で住みやすさを占ったりします)。
~東南アジア、南アジアのユニクロ店舗数~
フィリピン:61
タイ:51
マレーシア:50
インドネシア:32
シンガポール:28
インド:2 (今年出店したばかりで、こちらも話題になりました)
https://www.uniqlo.com/in/shop/