(ブルームバーグ): 米ゴールドマン・サックス・グループがアップルと共同開発した「アップルカード」の利用限度額を決定するアルゴリズムが、女性に差別的ではないかと指摘された問題で、アップルの共同創業者が10日、政府関与を求める発言を行った。

アップルカードのユーザーでもあるスティーブ・ウォズニアック氏はインタビューで、不透明な技術に企業が依存し過ぎているとして、政府が規制に乗り出すべきだと主張した。

「こうした不公平さは真実性の原則に反し、とても気になること。企業が設定・運用する方法について、われわれは透明性を持たない」とし、「政府は規制の問題で弱腰だ。大企業が追求するのは自社のことのみであり、消費者を代弁できるのは政府しかない」と同氏は訴えた。

ウォズニアック氏は、自分と妻は銀行やクレジットカードの口座を共有しているにもかかわらず、アップルカードの自分の利用限度額は妻の10倍だと明らかにし、他の金融機関では自分と妻は平等に扱われているとも指摘。

「アルゴリズムに明らかに欠陥がある」とし、「非常に多くの人は『技術は敬愛するが、制御がなっていない』とぼやくだろう。これはまさに今回の件に当てはまると思う」と語った。

アップルカードの問題は、ハイテク起業家のデービッド・ハイネマイヤー・ハンソン氏が7日以降のツイートで、自身に与えられた利用限度額が同氏の妻の20倍だったことに疑問を呈したのがきっかけで明らかになった。ニューヨーク州金融サービス局(DFS)は調査開始を発表している。

原題:Apple Co-Founder Says Goldman’s Apple Card Algo Discriminates(抜粋)

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