【週末5分解説】景気後退入りのサイン「逆イールド」って何?

2019/8/18
アメリカを代表する株式指数のダウ工業株30種平均が8月14日、前日比800ドル安となり、今年最大の下げ幅を記録した。そんな株価暴落のニュースの中で出てきたのが、「逆イールド(長短金利の逆転)」というキーワードだ。
8月14日に起きたのは、期間の短い金利が長い金利を上回る珍しい現象。アメリカの10年物国債の金利と2年物国債の金利の逆イールドが起きたのは、アメリカでは実に12年ぶり。「景気後退入りのサイン」と言われ、市場関係者を震え上がらせている。
ではそもそも逆イールドとは何か。なぜ将来の景気後退の前兆と言われるのか。専門家が解説する。

市場で今、何が起きている?

金融市場が「逆イールド(長短金利の逆転)」に注目する最大の理由は、アメリカにはこれまで、逆イールドが発生した後、1年から2年ほど後に、景気後退入りしてきた歴史があるためだ。