サンフランシスコ市議会、電子たばこ販売禁止条例を可決
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このニュースは全体像を理解しないとうまく理解できないと思います。
電子たばこの市販が禁じられる理由は、「健康に悪いから」ではありません。電子たばこは健康に良いというわけではありませんが、従来のたばこよりも健康への負の影響が少ないことはいくつもの臨床試験の結果から示唆されてきたことです。むしろ、極論を言えば現在の喫煙者は全て電子たばこへ誘導すべきなのかもしれません。そして、そもそもその目的で市販されたわけです。
しかし、結果として現実世界で生じたのは非喫煙者による利用です。タバコの臭いなどが嫌いで喫煙者でなかった若者がそのデザインやフレーバーを気に入り、新たな層のニコチン中毒、依存症を大量に生み出してしまったのです。これが電子タバコを禁じたい最大の理由です。依存症は、特別な治療をしなければ離脱の難しい病態ですが、若者におけるその加速度の高さが異常なレベルにあり、米国では今や社会現象になっています。
これは対岸の火事ではなく、日本で近い将来起こってもおかしくはないことです。そういった意味でも重要なニュースではないかと思います。勘違いされる方がいそうなので説明すると、ジュール・ラブズ社はアメリカの企業ですが、アメリカで言う「電子タバコ」と日本で言う「電子タバコ」ではニュアンスが異なります。
それはリキッド(蒸気の元となる液体)にニコチンが配合されているかどうかの違いで、アメリカのそれとは違い、日本の電子タバコ専用リキッドにはニコチンは入っていません。
日本ではニコチンが入ったリキッドは「医薬品」に分類され、薬事法により規制されているからです。
※ニコチン入りのリキッドを輸入して使用している人もいますが。
ではIQOSやgloなどのたばこ葉を使用しニコチン摂取が可能なものを何というかというと、正式には「加熱式たばこ」に分類され、これは日本の定義で言う「電子タバコ」とは別物となります。
つまり日本で「電子タバコ」というと、たばこ葉不使用&ニコチン無しのフレーバーだけを楽しむものを指すわけです。
これから日本も禁煙の方向に進んでいくと思われますが、ここら辺の定義の違いを知っておくと良いかもしれませんね。通常のタバコやマリファナより電子たばこの方がマイナスがあると判断したってことですよね。健康面なのか既得権益なのか色々分からないけど、吸わない人からしたら普通のタバコより電子たばこの方がまだマシなんですが...