米フェイスブック株主総会、議決権構造の変更など改めて要求
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注目のコメント
Dual-Class Shareについては、経営者と外部株主の間の相互不信が根っこにあるので、簡単に結論は出ないと思います。経営者が「短視眼的な株主の介入は企業の発展に有害だ」と考えるのは一定合理的です。一方で、パッシブファンドのような株を持たざるを得ない外部株主が「経営がおかしくなった時に発言できないのは不当だ」と考えるのも分かる気がします(アクティブファンドの運用者は、経営者が信用できないなら買わなければいいor売ればいいというあきらめも可能ですが、パッシブファンドだとそういうわけにいきません)。
「IPOから一定期間(7年以下)経過後に、一株一議決権に変わる条項(sunset provision)を入れるべき」、という要請をthe Council of Institutional Investors(米国の名だたる運用機関がメンバー)が2018年10月にNYSEとNASDAQに対して行っています。Lyftの上場の際にも、CIIは同社の社外取締役に対して同条項を入れるべきだというレターを送っているようですが、結局適用されませんでした。アメリカの株主総会の何が興味深いって、議決権投票方法(多数決かとか)も各社いろいろあるし、fbのこの手の株がokだし、ガバナンス大国って本当?ってことが多いところ。
まさにガバナンスが株主か経営者かどちらの利益に向いているのか??なところもありデゥアルなガバナンス的な。
fbのこの件も、どういう結果になるか次第で、またアメリカのガバナンス基準にも影響しそうな予感。種類株の議決権は、これからずっと議論に上がっていくと思う。
最初に採用をしたGoogleなどは株価が上がって長期的に資本市場による牽制を受けなくてもいい状態だった。しかし成長が鈍化したり、ガバナンス課題が出てくれば、市場によるガバナンスチェックが効かない状態がよいのかという議論に必ずなる。
個人的にはそれ含めても投資するのが種類株だと思っているので、後出しじゃんけんには見える。ただ種類株は牽制という資本市場の機能を奪っているので、反対(昔は賛成だったのだが)。
下記などでコメントしてきた点で、興味ある方は合わせてご覧いただきたい。
https://newspicks.com/news/2771635
https://newspicks.com/news/2946834
https://newspicks.com/news/3043590
LTSEのLong Term Voting Rightsは、種類株よりは良いと思うが、普通株よりは資本市場のチェック機能は劣る。
https://newspicks.com/news/3885928