インド、対衛星ミサイルで人工衛星破壊 米ロ中に次ぐ4番目
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インドの仮想敵国はパキスタンです。次いで中国、といえなくもないですが、戦争の相手として想定しているのは圧倒的にパキスタンです。
パキスタンは、インドの脅威になるような偵察衛星やその他の兵器を宇宙空間に保持しているわけではありません。それでは、インドが衛星攻撃(ASAT)技術を開発しても無駄かというとそれは違います。この場合の衛星攻撃技術は、高度数百キロを飛んでくるミサイルを打ち落とす技術と類似のものです。つまり、衛星を攻撃できるということは、パキスタンが打ち込んでくるミサイルを撃墜することもできる、という示威になります。
インドでは総選挙を間近に控えており、インドの技術水準を示して国威発揚するとともに、政府がパキスタンの攻撃から防衛する能力を示す、という政治的意義もあるでしょう。
パキスタン政府はすでに声明を出していて、宇宙空間は軍事利用されるべきではない、という趣旨です。Saitou先生がすでに指摘されていますが、スペースデブリをもう増やさないで。そのうち大事故が起きますよ。
“秒速8キロ”脅威の速度で飛ぶ「宇宙ごみ」拾いに挑む日本の若者
https://newspicks.com/news/499351
(追記)
NASA、衛星破壊テストで宇宙ゴミを大量に撒き散らしたインドにブチ切れ
https://newspicks.com/news/3794790これまでに対衛星攻撃(ASAT)能力を保有していたのは米中露の三ヶ国。このうち米国は低軌道衛星の攻撃能力までで辞めましたが、中露はどうやら静止衛星まで狙うつもりがあるようです。
対するインドは2007年に中国が行ったASAT実験にかなり神経を尖らせてきたとされ、今回は宇宙空間での対中抑止を狙ったものである可能性が大だと思います。
他方、衛星自体を破壊するようかASATは宇宙利用を脅かし、ひいては自国の宇宙戦略まで危険に晒しかねないことから、中露は衛星のセンサーのみを狙うなど洗練化を進めているようです。
インドのASATがここまで目指すのか、あるいは有事に中国の宇宙作戦能力を妨害しうるポテンシャルを持ったことで一定の抑止力とするのか。
いずれにしても宇宙はもはや一部の超大国の占有物ではなくなってきた訳で、今後が注目されます。