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注目のコメント
「デザインとは何か?」という問いに答えるのはなかなか難しい。それは、デザインが“絶対的な”概念ではないからだと思う。チャールズ&レイ・イームズは、デザインを「目的の表現」と答えているが、だとすれば、目的が変われば、答えも変わることになる。つまり、デザインは“相対的”な概念といえる。
今回、デザインの歴史をインフォグラフィックにするときに、A面史とB面史の両方を描こうと思った。A面は、正しいデザインのあり方として、偉大な先人によって継承されてきた良心的なストーリーだ。
では、もう一方のB面史は? それは、お金を生み出すデザインの歴史だ。そして、20世紀のデザインの主流は、消費社会とセットとなって、このB面史が栄えてきた。「デザインは見た目じゃない」とよく言われるが、デザイナーの99%は、今も「見た目」を作っている。一体、それは何故なのか?
デザインがどのようにして生まれ、何を目的に進化してきたのか? そして、デザインが辿ってきた、2つの道が現在どうなっているか? たくさんの方に読んでいただけると幸いです。ザックリ学ぶ「デザイン史」。
A面とB面を分けて考えるとすっきりしていいなと思いました。
「有る目的を達成するために、必要な要素を組み立てること」というイームズさんのデザインの定義。
「デザイン」を「ビジネス」や「サービス」「製品」に置き換えても通じます。
ダイソン、デザイナー(デザインのみをやる人)はいないっていいますよねえ。
http://media.excite.co.jp/ism/138/index2.html
「ダイソンではデザインだけを専門におこなうスタッフはいません。エンジニアが、技術開発からデザイン、製品化までを手掛けています。彼らを「デザインエンジニア」と呼んでいます」建築を学んでいれば当たり前に知ってる話だが、とてもよくまとまっている。
たとえば、建築におけるデザインは機能→技術→意匠の全てを包含するが、一般的には最後の意匠だけをデザインと思われがちだ。
「形態は機能に従う」というモダニズムデザインの考え方は、一般には受け入れられていない。
それは商業デザインの存在ゆえだ。つまり大量消費社会ゆえのマーケティングデザイン(デザイン史のB面)の跳梁だ。記事にない例だが、1950年代にタイヤに白い帯を塗るのが流行ったことがあった。機能的には何の意味もない意匠でしかないが、それがないのとあるのとでは、原価差を何十倍も上回る利益を得たという。
(ちなみに、このタイヤの話は建築家だった私の父が慶應の経済学部の卒業論文の題材の一つで取り上げて分析をしたという。彼はここで言うB面的デザインを極めて軽蔑していた)
NPでは大絶賛の隈研吾氏が、実は建築家の中では賛否両論だったりするのは、単なるやっかみだけでなく、実は「場を読む、時代を読む」と言いつつ、実にマーケティング的なデザイン=B面が極めて秀逸だから、ということもある。
個人的には、本質的なデザインのあり方(A面)とお金を稼ぐためのマーケティングデザイン(B面)を融合させたものを追求したいと思うし、まさに私たちはそれを考えるべき入口に立っていると思う。
追記:せっかくの素晴らしいインフォグラフィックが英語のスペルミスでもったいないので修正して頂けると嬉しいです(後半部分です)