【川端隆史】進展か後退か。東南アジアが問う民主主義のあり方

2019/1/6

好調な経済、矛盾を抱える政治体制

2018年の東南アジアは概ね堅調な経済成長が続いたが、政治情勢に目を転じると民主主義の進展なのか、後退なのか、どう評価すべきか悩ましい出来事がいくつか発生した。
東南アジアの政治は、いわゆる欧米流の民主主義論の視点だけでは理解することは難しく、単純に民主的だ、民主的ではないという括りでみてしまうと表層的で、実態は見えてこない。各国が抱える固有の事情があり、簡単に割り切れるものではない。
日本でも比較的よく報じられた事例だけでも、いったいどう考えればよいのか、と思わせる事例がある。