[25日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>の第3・四半期決算は、売上高が市場予想を下回った。第4・四半期の売上高と営業利益の見通しも予想に届かなかった。

株価は引け後の取引で8%下落した。

長期にわたり一貫して力強い増収を実現してきたアマゾンにとって、今回の業績見通しは転換点となる可能性がある。

第3・四半期の純売上高は565億8000万ドルと、前年同期の437億4000万ドルを上回ったものの、市場予想の571億ドルを下回った。

純利益は28億8000万ドル(1株当たり5.75ドル)と、前年同期の2億5600万ドル(同0.52ドル)から増加した。

総経費は21.8%拡大し、528億5000万ドル。プライム会員プログラムや食料品配達サービス、独自動画コンテンツ拡充に絡む大型投資が響いた。

クラウド事業のアマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)の売上高は45.7%急増の66億8000万ドルで、市場予想の66億7000万ドルを上回った。

第4・四半期の売上高は最大でも725億ドルとの見通しを示し、リフィニティブがまとめたアナリスト予想の739億ドルを下回った。増収率では10─20%となり、見通し通りなら少なくとも2016年初め以来の低い伸びとなる。

第4・四半期の営業利益見通しは21億─36億ドルとした。ファクトセットのまとめたアナリスト予想は38億7000万ドルだった。

年末商戦期を含む第4・四半期は1年で最も消費が増える時期に当たる。

アマゾンのブライアン・オルサブスキー最高財務責任者(CFO)は電話会見で、根本的なことは何も変わっていないとし、祝祭日時期のタイミングや会計上の変更などを理由として挙げ、年末商戦期は堅調になるとの見方を示した。

オルサブスキー氏は、第4・四半期のプライム会員プログラムに関連した収益を前倒しで計上していると説明。2017年第3・四半期にホールフーズ・マーケットの買収が完了したことが前年との比較に影響したと説明。祝祭日「ディワリ」の時期が例年と異なったことも売上に影響したとの見方を示した。

ベアード・エクイティ・リサーチのアナリスト、コリン・セバスチャン氏は、アマゾンの年末商戦見通しについて、若干軟調だが、通常と大きく異なるというわけではないと指摘し、恐らく配送料の上昇や労働コスト高などが要因だとの見方を示した。

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