(ブルームバーグ): フォトメッセージング「スナップチャット」を開発運営する米スナップでは「資金が急速に枯渇しつつあり」、来年半ばまでに資金調達の必要に迫られるかもしれないと、モフェットネイサンソンは調査リポートで指摘した。

2019年中の黒字化というエバン・スピーゲル最高経営責任者(CEO)の目標をスナップが達成するには、予想を「膨大に上回るペースで」成長し、思い切ったコスト削減を実行する必要があると、アナリストのマイケル・ネイサンソン氏は指摘。スナップはユーザーベースの再構築を試みるが、19年は純損益が15億ドル超の赤字になるとネイサンソン氏は予想する。また、フェイスブックの「ストーリーズ」機能との間で競争が激化しており、スナップが新規ユーザーを取り込むのは難しい可能性があると指摘した。

ネイサンソン氏は「大規模な経費削減を行わない限り、近い将来のスナップ黒字化はないと見ている。19年にスナップは、事業を継続するのに必要な流動性を確保するため何らかの行動を起こさなければならないだろう」と分析した。

同氏はスナップの売上高予想を下方修正し、目標株価を6.50ドル(従来は8ドル)に下げた。投資判断は「中立」に据え置き。2017年3月の新規株式公開(IPO)以来株価は58%下げ、空売り投資家はすでに「あぶく銭」を稼いだと指摘した。

9日の米市場でスナップ株は一時、前日比で5.9%下げた。通常の営業時間前に同社の担当者に電子メールでコメントを要請したが、返答はない。

原題:Snap ‘Quickly Running Out of Money,’ Analyst Nathan son Says (1)(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Kriti Gupta kgupta129@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Courtney Dentch cdentch1@bloomberg.net, Catherine Larkin

©2018 Bloomberg L.P.