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本家アリババを食うほど、強烈な注目を浴びているのが、金融関連会社であるアントフィナンシャルです。その時価総額は16兆円で、FTが「ゴールドマン・サックスよりもでかい巨人」として紹介した、世界最大のフィンテック企業です。

日本ではモバイル決済のアリペイの「現象」ばかり注目されますが、本質はデータによって新しい「信用のカタチ」を続々とサービスにしていることです。AIが全自動で融資するマイクロローンなどは、その典型例でしょう。

中国に行って、モバイル決済をすると、それがいかに自分の行動を「丸裸」にするかが骨身にしみてわかります。そうして集まった8億人以上の信頼データが、時価総額16兆円の源泉。

今後もウオッチしたい、非常に面白い企業です。記事では書いていませんが、個人の信頼スコア「胡麻信用」を開発したのもアントです。
モバイルペイメント普及の鍵として偽札とかクレカとか色々言われますが、AlipayとWechat Payの普及戦略を見比べるのが非常に面白いです。

Alipayは非常に計画的で

・元々ECタオバオのエスクローサービスだったため、ユーザもいたし信頼もあった。

・Alipay上にお金を置くと高金利でお金が貯まる(ユエバオの仕組み)ようになり、みんなお金をAlipay上に置くようになる。

・その上でモバイルペイメント化するとき、都市集中型でバーコードリーダー配りまくった。(モデムを無料で配った孫さんの戦略に近い)

という流れが、普及プロセスの1つの鍵。あとはユーザがモバイルアプリダウンロードすればすぐ街中で使えるようになる。「どうやって利用障壁を下げるか」は非常に重要なポイント。
その他、Alipay自体のモデルについては以下に詳しいです。
https://newspicks.com/news/3304632/


対してWechat Pay普及のポイントは、なんとバイラル。元来コミュニケーションアプリなので、個人間送金においてより多く使われますが、大きく広まったきっかけの1つが、紅包(ホンバオ)という「お年玉機能」です。

中国は会社の忘年会で、紅い包みにお金を入れて、社員や部下に「今年もお疲れ」と言って配る文化があります。Wechat Payはこれをアプリ上でできるようにしてゲーム性を加えました。

例えば500元を5人にあげる、と設定してグループチャットに投げると、早い者勝ちで5名がお金をもらえて、しかも金額はくじ引き的にランダム配当されます。

忘年会で、会社のグループチャット内でこの紅包ゲームが始まると大盛り上がり。逆にWechat Payを持ってないと遊びに参加できない上にお金が手に入らず損をする。
これによって一気に利用者が増えたと言われています。


さらに面白いのはAnt financialの、おなじみ「芝麻信用(ジーマクレジット)」。Wechat Payの追撃で2017年にはペイメントのシェアでAliが負けるのでは、と言われていたところ、「Alipay経由で支払えば芝麻信用のスコアに影響する」ため、高額支払いは皆Alipay経由になりました。結果2017も、シェアの割合は変わらず。

事例研究の宝庫です。(コメント長っ)
アリペイが元々タオバオの代金決済んのエスクローとして始まったという話をみるに、エスクローという習慣がもしかしたら日本と中国の差だったのかもしれないと思うようになりました。
私自身は長くM&Aの仕事をして来たため、30年も前からエスクローという言葉は当然のように使って来ましたし、ディールの実行に併せてお客様にも使用を勧めてきました。
しかし、結局すくなくとも中小企業同士のM&Aという私の仕事の範囲内では、日本でエスクローが根付くことはありませんでした。
水と空気と安全はタダ、という日本の良さゆえなのかもしれませんが、安心安全のためにお金を払うという習慣がお客様にはどうしても受け入れらなかったのです。

その意味で、アリペイのようなモバイル決済が日本で普及しないのは、単純に日本人に現金信仰がある、とか手数料が高いとかいうような単純な話ではなく、そもそも安心安全の為に手間暇をかける発想がない、という点にその原点があるのかもしれません。

相手を信用するのが当たり前、安心安全は無料の国で、信用をビジネスに変えていくのはいったいどうしたらいいのか?

その解答を見付け出した企業が、日本のアリババになれるのかもしれません。
エスクローサービスとして始まったアリペイが、海外取引に使われ、公共料金の支払いに使われ、アプリ化され、QRコードでのスマホ決済サービスになり、そこからマイクロ融資やマイクロ投資や信用スコアなどをサービスに組み込んでスマホ上でのプラットフォームにまで発展していく。

そのサービスが、WeChatが生み出していったエコシステムと同様、革新的なものであるのは疑いようがなく、「中国はもはや欧米のコピーキャットではない」というイメージの大きなきっかけになっていったのがこのAlipayとWeChatかと思います。

アントフィナンシャルの行く末を考えるときに、サービスとしてももちろんその革新性は刮目すべきですが、経営としてもこの企業がどうなっていくかも興味深く、やはりebayとPayPalのことを想起してしまいます。

ebayがPayPalを買収したのが2002年。PayPalの成長は親であるebayをしのいで加速し、Braintreeやvenmoなども飲み込み、最終的にはPayPalは2015年にebayからスピンオフし、今ではebayの時価総額(約3.5兆円)を大きく上回って10兆円を超えるレベルに。

すでに時価総額16兆円にも至るというアリババにとってのアントフィナンシャルは、果たしてebayとPayPalとの関係のように、親をはるかに超えて成長するモンスター企業になっていくのか。その革新的なサービスと同様、要注視ですね。
"買い手がきちんと商品を受け取るまで代金を預かり、きちんと確認した後に、そのお金を売り手に渡す「エスクローサービス」を生み出した。"
すでにアリペイの浸透した今からいろんなことを言うのは誰でもできます。はじめのエスクローサービスがこれだけの決済プラットホームに成長するとはどれだけの人が想像したのでしょうか。
確かにアリババに限らずエスクローは便利だと思いますが、儲けのイメージが全然湧きません。
アント社にはアリペイ決済を入り口にユエバオの融資やジーマクレジットの信用スコアリングなど、総合フィンテック企業としての顔が、本稿にある通り一つですが、
二つ目に、アジア主要国への果敢な取り組みがあります。インド、インドネシア、フィリピン、シンガポール、タイ等ほとんどの主要国で決済系に買収、出資、JV設立いずれか実施済みです。
3つ目がO2Oを中心とした、コンシューマサービスの生態系囲い込みによる、総合生活アプリ化です。
タクシー、自転車、ホテル、外食、エンタメなどあらゆる生活シーンでワンストップでアプリを使うよう導線をしき、そのトランザクションが産むデータや収益を自社に取り込むべく出資や買収を果敢にしています。
信用を可視化し、ある意味で『監視』することでモラルやマナーの底上げに成功した中国と、

震災時でもちゃんと列を作って並んじゃうぐらい、そもそものモラル平均値が高く、監視の必要性がいるのか否かが問われる日本で、同じビジネスモデルがハマるのかどうか。

メルペイの社会実験が楽しみです。
融資の99%以上が期限内に返済されているというのは驚きですね。信用が低くなると色々と不便になるという制約が、ここまで効力を発揮するのは理にかなってますね。
個人へのスーパーフォーカス。アリペイは、利便性はさることながら、関係やメンツを重視する国民性、ニセ札などの社会問題、小口融資の潜在的ニーズの存在などが相まって爆発的に普及、その後少しずつ国民の信頼を勝ち取っていったと読み取れます。しかし、最初にまず使ってもらう事、もう一回使ってもらう事には相当な苦労があったと思います。果たしてどう対応したのでしょうか。
アントフィナンシャルの急成長を支えてきた「信用」。非常に考えさせられます。
数字に加え、実際に面談する事、この目で見ることがその見極めに必要とされてきたと思いますが、アプリ上で短時間に行われている事を考えると、信用の再定義が必要だなと改めて。

「アリペイは海外との商取引でも適用されるようになり(2007年)、さらには電気や水道、ガスなどの公共料金の支払いも受け付けるようになり(2008年 )、スマートフォン用のアプリが開発された(2009年)」
早い!

「アプリ上で1元(約16円)から始められる投資運用「余額宝(ユエバオ)」は、すでに23兆円の資産をもつ世界最大のマネーファンドになっている。」
こちらもすごい。
この連載について
ジャック・マーが創業したアリババは、デジタル空間を飛び越えて、あらゆる小売り、娯楽、金融、物流、製造業を呑み込む「巨人」になっている。その衝撃の最新レポートをお届けする。
阿里巴巴集団(アリババしゅうだん、日本語: アリババ・グループ・ホールディング、英語: Alibaba Group Holding Limited)は、中華人民共和国の情報技術 (IT)などを行う会社であり、持ち株会社。本社は浙江省杭州市。 ウィキペディア
時価総額
41.8 兆円

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